現在魚座で逆行中の天王星ですが、来年の3月からはいよいよ本格的に牡羊座へやって来ます。山羊座の冥王星とスクエアになるのは来年の夏ごろ、冥王星は変革、根底から覆すパワー、天王星が新しさを表す独自性。このスクエアが起こす改革は、活動宮なので戦乱の時代的にぶち壊して、再編成されるようなダイナミックなものになっていくと思います。#59092;

この組み合わせは、前回1962年から1968年にもコンジャクションとして乙女座で起こりました。乙女座は土の柔軟サイン。柔軟サインは基本的に温和で合わせていく性質なので、事態を急変させる動きは少なく地味で実質的な事に関する改革を起こしました。確かにこの世代に生まれた人たちが働き始めた頃、コンピューターを使った仕事革命やIT産業が盛んになりましたね。

天体速度は速いほど細かい事が出来るし、日常でも使いやすいのですが、速度が大きくなるにつれ重くどっしりと、反応が鈍く小回りが利かなくなる感じです。エネルギーに例えると、月や水星は取り扱いやすくすぐ燃え、すく消える新聞紙、公転周期を遅くして土星では石炭、そして冥王星になると核燃料ランクです。要するに冥王星は最も破壊力がある天体なのです。

この世代の人たちの天王星と冥王星のコンジャクションが入ったハウスは、普通の事では飽き足らないという意味になります。例えば2室を収入とみた場合、この衝動は収入の部分で変革とかダイナミックなものを求めてしまうので、普通にお給料もらっている形だと物足りなくなるのです。特に64年から66年にかけてこのアスペクトに土星が180度で絡むと、もっとハードな出方で激しくなっていきます。この組み合わせが2室8室で起きている人には破産宣告者が多いそうです。仕事の手を広げ過ぎて結果的に失敗したとか、逆に2室の自分の方が土星で、8室相手のお金が天王星と冥王星ですと、本人は真面目に安定収入でやろうと努めていたのに、家族や結婚相手が事業を失敗させて破綻したとかです。反対に2室が天王星、冥王星は、自分が冒険心起こして破綻するという意味です。

また、この組み合わせに絡んだ太陽や月、水星などパーソナルな天体は、冥王星の影響をものすごく受けますので、やはり天体の目的や機能が限度を越えるぐらいじゃないと面白くないと思ってしまうのです。例えば、水星にコンジャクションがあれば冥王星的に、普通はそこまでしないだろうという位調べ上げるなど水星を使わないと満足できないのです。またちょこちょこした事務処理よりは大きい範囲の実務や交渉といった事が向いているとみます。

月の場合は、自分の感情や体力を限度以上に引き出そうとします。もういい加減疲れたから休みたいと思っても、冥王星は許してくれません。忙しいのを分かってるのにわざわざ予定を入れてしまうとかで、自分を極限状態にまで追い込まなければ、生きている感じがしない人もいます。要するに月を満足させるには冥王星的なギリギリ感がないといけないのです。

しかし柔軟宮の乙女座は相手に合わせ、状況が変化していく方が逆にラクというのがあります。 また事を荒立てたくないサインでもありますので出方はずっとおとなしいのです。活動宮は思いついた事を片っ端から実行し、物事を大げさにしますし、固定宮は変化を好まず抵抗するので苦痛を味わいます。その点乙女座の天王星と冥王星は、破壊と再生を起こしてもあまり派手にはなりません。この世代のひとたち特有の細かいところに突っ込む感じは、それを良く表していると思います。大きなところで見ればおとなしいのに、細かく見ると小うるさい世代です。

ままみもしっかりと月がこのアスペクトに絡んでいるので、何か動き始めると極限まで続けてしまいます。とはいえやはり乙女座の世代らしく、片づけ出したら止まらなくなって次の日具合が悪くなる、といった類の事ばかりです。#59093;