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令和時代の冥王星 [天体]

令和になり、平成を振り返る番組を見るにつけ、人々の価値観や行動様式の変化が半端なかったなあと感慨深くなりました。
かつて新人類と呼ばれた80年代の若者も、今では時代の進み方が早過ぎと感じる旧人類。
生まれた時からpcがあった世代とは、進化に遠隔の差を感じます。
平成の30年間は、人々の感性や価値観が激変した時代とも言え、冥王星の動きと連動していたようです。

昭和の雰囲気を色濃く残す平成初期、会社や家族などには小集団的な連帯感があったと思いますが、冥王星は蠍座にありました。
そして、1995年から射手座へ、2008年には山羊座へと移動して行きました。
記憶に新しい方もいるかと思いますが、1995年はウインドウズ95が発売されpcが爆発的に普及した年、まさに冥王星射手座時代の幕開けです。
世界の情報もリアルタイムで好きなようにキャッチできる、今ここでない場所も身近に感じる事ができる、距離にも空間にも縛られない時代になりました。
新しい情報が次々流れてくるので、選択の自由度が増し、これまでの蠍座的なしがらみや閉塞感は一気に打ち破られて行きました。
しかし弊害としては、精神的な拠り所、生き方の統一感は得られにくくなっていったのではないかと思います。
さらに楽観的な風潮が不動産バブルを産み、やがて弾け、リーマンショックによって世界経済が破綻した冥王星山羊座時代へと突入。
守護星木星から土星へと、一気にリアルな感覚に引き戻され、私達の生活は激しい落差に打ちのめされて行きました。

山羊座のシンボルである山羊はのんびりと草原にいるイメージですが、本来は高い所が大好き、自然の山の上に好んで暮らしています。
荒涼とした場所でも生きて行ける生命力の強さ、断崖絶壁も昇ったり下りたりするなど、脅威の能力を身に付けています。
平坦な場所の方が楽なのに、なぜ?と思いますが、天敵を避けるためなのだそうです。
生き延びるサバイバル術として、危険な岩場でも確実に歩を進め、頂上に登ってしまう所は山羊座と同じです。
しかし、一番安心できる山のてっぺんは限られたポイント。
冥王星山羊座入りから、競争社会のシビアさが露わになってきました。
労働者の生活や事情を無視した企業形態など、強いものが弱いものを搾取する仕組みが露骨になり、富める者がますます私腹を肥やすなど、不平等極まりない格差社会になってしまいました。
さらに生き方や選択の自由がある分、何があっても自己責任とされ、一旦しくじると使い捨てられてしまう様な厳しい世の中。
これは牡羊座にあった天王星との90度でさらに激化していたと思います。
しかし、あと4年で冥王星が水瓶座時代がやって来ます。
冥王星によって行き着くところまで行った不条理な社会に、反旗を翻す時代がやって来るのではないかと期待が高まります。

水瓶座冥王星は、組織に頼らなくても個々の持ち味を活かして生きて行ける、そんな生き方の模索をさせるでしょう。
牡牛座と蠍座は、冥王星によってスクエアを受けるので、物質の価値や金銭の獲得方法が多様化したり、継承においても血筋にこだわらなくなったり、国籍、宗教などの隔たりがますます薄くなり、昔ながらの伝統的な日本人というのが少なくなって行くと思います。
さらに、虎の威を借りるように権力で人を抑え付ける人は時代遅れとなり、集団を牽引するリーダーは対話型へと進化、個人の能力や主義が尊重され、フラットな横の連携や、自由なネットワークが重要になって行くでしょう。
ストレートに冥王星のエネルギーを受ける獅子座も際立ちますので、自分の好きな事をして命を輝かそうとする人が増えて行くに違いありません。
将来の心配をするより、今、この瞬間の充実を大切に思う方へとシフトすると思います。

今もパワハラ問題など、弱い立場の人が強い立場の人に圧力をかけられ犠牲になっているニュースを見聞きしますが、行き過ぎた縦社会によって、個人が抵抗できなくなっている図です。
しかし告発によって世間の支持を得て、逆転劇が起きるなど、胸のすくような事も起きています。
一昔前では、上の人間に都合が悪ければもみ消されたり、泣き寝入りする事が多かったと思います。
冥王星水瓶座時代では、不平等を許さない風潮がますます高まって行くでしょう。
数多く目に触れる事象は、それを際立たせ、反発の力を溜めるため。
弦を引く力が強ければ強い程、反発した時の爆発力が強くなります。
大きな飛躍や変化の前の、問題や苦しみを経て、ようやく新しい時代を展開させようとするのではないでしょうか。

さらに、牡羊座海王星、双子座天王星とともに小三角を形成して行くので、良い意味が倍増します。
水瓶座はどこにも根差したりせず、地上から少し浮いて俯瞰しているような視点を持たせますが、精神的なゆとりを持った人達が、これからスタンダードになって行く予感がします。
それは、自由がない社会は恥、差別や偏見は醜悪という認識が定着するから。
それぞれの違いは個性として尊重され、どんな人でも自由で平等の中に生きられるという確信が広がるから。
そんな信頼感によって生まれるゆとりに違いありません。

スピリチュアル的に、惑星レベルで地球の人々の意識が次元上昇する事は、宇宙の意思の決定事項なのだそうです。
そう遠くない未来、人々の意識が上がって、地上は天国のようになるのだそうです。
それがいつかは全く分かりませんが、トランスサタニアンの小三角はまさにスピリチュアル元年、人間の内なる神など、精神性を重視して行く流れの一歩となるのでは、と思っています。



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社会的な天体 ~火星と木星~ [天体]

自分対社会の関係は、個人的な活動領域を表すパーソナル天体以降の、火星と木星と土星が表します。
社会に出た時にどう臨むのか、相手にはどう働きかけるのか、特に火星と木星などを観ればタイプが分かるのです。
そういった意味でMCと同じように、社会に対する姿勢としても観る事が出来ると思います。

私は、2度公務員になった経緯があり、新卒時で養護施設へ、区の事情で閉館になるまで勤め、再度受け直して、出張所2か所と図書館、最後は納税課に勤務していました。(ここで2人目不妊に悩みながら挫折してしまいましたが)
アルバイトでお店に勤めた事はありますが、特定の団体の利益を追求するよりも、公共のために自分の力を使いたいと言う思いが強く、これはどこから来ていたのか、改めて考えると木星が強く火星が弱いというバランスからの様です。
また、公を意味する木星と太陽のセミクインタイルのミッドポイントに、MCとICの軸がタイトに重なっている事も影響していると思います。

主人も現、地方公務員、義両親も国家公務員として国土地理院に勤めておりましたが、チャートを観ると、みな木星が強い配置で海王星と絡んでいるので驚きました。
私、木星、海王星が180度でASCとT字、180度を冥王星が調停。
夫、木星、海王星が120度で月とGトライン、冥王星も合わせてカイト
お義父さん、木星、海王星、太陽が合
お義母さん、木星、海王星が60度、木星が月、金星とT字、土星と120度と、10天体中木星が一番多くアスペクトを結んでいます。

お義父さんは悲しい事に4年前に亡くなられましたが、とても優しい方でした。
物の道理を知らなかった私は、言いたい事をぶつけてしまった事もありましたが、それでも受け止めてくれる度量の広い方でした。
お義母さんは心が強く、くよくよしている所など一切ないような明るくさっぱりとした性格。
夫の一族は争う事を知らないような、ガンジーのような人ばかり。
赦す、受け入れる、そしてみな身体が大きいというのも、自然を愛し旅行好き、山登りを家族でしていたのも、木星による象意なのかも知れません。

また、お義母さんは義祖母さんと文具店を営んでいた事もあって、36歳の時に辞めていますが、私がリタイアした年も同じ。
お義母さんと私は双子座、お義父さんは乙女座にイングレスする日の生まれですが、おそらくは乙女座、夫、息子も乙女座と言う、3代続いて水星を守護星としている点も興味深いです。

私は、昔から人と競争するのが苦手、自分を強く押し出す事に気恥ずかしさを感じてしまうタイプですが、中学の同じ生年月日を持った友人も、やはり物静かでいつもニコニコしていて、でも笑い上戸ですぐクスクスと笑う、はにかみ屋の女の子でした。
けれど一旦怒らすとなかなか怖くて、口もきいてもらえない頑固な所もありました。
お家はお寺で、太目だったし、1室に木星が在室していたのかも?知れません。

木星が効いた人、特に木星と海王星が結びつくと、理想主義が際立ち奉仕精神に溢れ、福祉の仕事や介護の仕事に就く方、ボランティアに長年携わっている方も大変多い様です。
鑑定の中でも、あるスポーツのコーチを無償で何年も続けていらっしゃった方、気が付けば2か月も無休で働き続け、時給に換算すれば500円だったといったエピソードを持つ方など、優しすぎて人から利用されているのでは?という疑いのある方も多かったです。

主人も何年か前の大雪の日、夜中、近所でタクシーが溝にはまって動けなくなっていた所を、スコップを持って飛び出し、助けようと必死に雪を掘っていました。
すると周りにも人だかりができ、いつしかその人達も車を押して協力を始めたのです。
しかしいつまでもタイヤは空回りするばかりで抜け出せません。
動かない車を押し続ける人達の空気は次第に固まっていきました。
主人は手を切って血を出してても続けているし、らちが明かない状態から、頑張っている人達を早く解放してあげたいと思い、運転席にいる運転手に、もうジャフ呼んだ方が早いですよと言いました。
誰かが一言を言ってくれるのを待っている空気を感じました。

鑑定をさせて頂く中でもはっきりと感じた事ですが、人の為に尽くす人達に共通しているのは、やはり感謝をされたい、と思う気持ちがあると言う事。
人の為に何かをする、その場合私達は、ちゃんと心を入れて誠実に行っていると思います。
決して機械的にこなしたり、いい加減にはやっていないと思います。
自分が真心を尽くす代わりに相手にもそれを求める、これは人間として自然の感情で、そうでなければ、いくら人が良いとしても浮かばれない思いがするでしょう。
優しい故に人から頼まれやすく、あてにされやすい、やってもらって当然の様に思われてしまう事もあるのですが、これは当の本人からからすれば不本意な事なのです。

世の中のためになるとか、多くの人の幸せに繋がる事とか、それは目的となりモチベーションも上がりますが、反面、利用されたり搾取されるのは心外で、一方的に奉仕し過ぎてしまった後の、報われない気持ちには辛いものがあります。
奉仕精神によって出来る事はしてあげたい、頼ってくる人には力を貸してあげたいと思うのですが、海王星も効きすぎていると、どこまでやって上げれば良いのか悩んでしまう、そして断る事に罪悪感すら感じてしまう方も多いのです。
木星型の人はエゴを出せないので、火星型の人に比べ主張する力が弱いです。
ハッキリ自己主張しない人は良く言えば謙虚だけれど、悪く言えば正体不明となり、誤解も受けやすくなってしまう。
なので火星の力が弱いと感じている人は、意識的にでも自分の主張をハッキリ出し、断ってもOKな自分にならなければならないと思っています。


木星は宗教や聖職者や神殿を表し、神に近い所を受け持つ星ですが、全てを受容した上で天に采配を委ねる事が出来る人、自分を神に明け渡す事で得られる安らかな感じ、誠実で正直に生きる安心感は、木星がもたらす精神的な恩恵と思います。
利他的な精神からは幸せが生まれる、とも言われますが、これは木星の精神。
自己中心的ではなく、相手も自分の様に考える、ユーモアの精神を持って、相手を赦すと言う事を知っている。
公的であって、自分だけの利益を求めないのは木星的な性質なのです。
スピリチュアル的な観点から言えば、利他的な生き方は神から愛されるタイプとなり、だからこそ、木星は厚い加護によって幸運を授けてくれる星と言われる所以なのではないかと思っています。

本筋から逸れてしまいましたが、木星はその人が思う善きものや良心、寛大な心の中で否定や排除をせず、異なる意見の人と共に歩んでいく働き。
安全な形を取りながら社会全体で発展して行こうとするのが木星の世界です。

火星は、人とは違う意見、技術を武器に、他者との差を作り出し、抜きん出る事で厳しい競争に勝ち抜きたいと考えます。
また、トラブルや失敗にも怯まずにチャレンジしたい、策略と野心を持って、積極的に開拓する気概に溢れているのです。

こう考えてみると、火星は、常に他社との競争にさらされている企業の方が能力を発揮しやすいと思います。
企業が存続するためには利益を追求しなければならない、手を変え品を変え、新しい商品、新しいサービス、アイデアを生み出し続けなければなりません。
さらに発想の転換をし、他業種ともダイナミックに関わりながら、時代の流れにあった進化を図り続ける必要があるのです。
切込み的に開拓するフロンティア精神、これは火星の性質にぴったりです。

木星は、競争して上を目指すという考えではなく、自分自身の向上を目指し努力した結果、自然と地位が上がるイメージです。
公務員の世界は、全体の奉仕者であり一部の奉仕者ではありません。
市民生活に必要な部分を執り行い、全体の公正の立場を取らなければなりません。
異動が定期的に行われるのは、独自のやり方が根付いて、その人にしかできない仕事となってしまう事を防ぐため。
職員はただのコマになりきる事が必要で、逆に誰がやっても同じ様に出来なければ困ってしまうのです。
そのため個性や自我を押し出し過ぎず、意見が異なる人がいても決められた事を決められた様に前例踏襲で行う必要が出てきます。

自分の主張をグイグイ押し出す火星と、受容性が高く周囲の意向を否定しない木星の性質の違いは、対になっていると考えるといいです。
火星は、実力主義、成果主義、頑張れば頑張った分だけ報われるような社会に賛同すると思いますし、木星は、理想主義的に他者との共存を図る事を大事にします。
木星と火星は常に両輪のバランス、どちらかに偏っても健全性を失うでしょう。
実際の社会でも、民間企業が経済活動を行う事で豊かな社会が実現し、公的なサービスや福祉も回っているのです。

火星が強い人が公務員になると、突出した個性や主張を展開できず、不満が溜まるかも知れません。
自分を強く主張しない木星型の人が民間企業に入れば、厳しい競争からこぼれ落ちてしまうかも知れません。
大切なのは、どういったモチベーションで頑張れるか、例えば人と競争する事、認められる事でなのか、それとも人の為になる事を考えながら、穏やかに目的を遂行する方が頑張れるのか、自分に合った環境を探す事で、能力を発揮しやすく、葛藤せずに働く事が出来ると思います。


武者小路実篤が作った、調和的社会の実現を目指した理想郷、「新しき村」の門柱に書かれた言葉

>この門に入るものは、自己と他人の生命を尊重しなければならない<

武者小路実篤の木星は、太陽、海王星、金星合と90度、冥王星と90度、土星と60度を持っており、星は物語っていると感じます。





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n土星にt冥王星の影響がくる時期について [天体]

n個人天体×tトランスサタニアンに注目が行きやすいですが、実は人生全体を総括する土星にハードな影響がくると、相当にしんどく、ヘビーな時期になりやすいと思っています。
冥王星などは、銀河系の意志を太陽系に持ち込み、地球に住む私達に未知の力や発想を与える天体ですが、土星に衝撃を与えられるのはこういったトランスサタニアンのみなのです。

土星は人生において基本のフォーマットを司り、柱となる重要な天体。
内面が少々とっ散らかっていても、外側の輪郭を作り、人生コースでは秩序を保ってくれます。
若い時は、土星の力は、発展性を妨げる形として認識しやすいのですが、実は枠にはまりたくない気持ちから来る苦手意識の様に思います。
土星には、その人の常識や理念、こういうものだ、そうしなきゃいけないと言ったスタンダードが現れやすいですが、特に真面目に頑張る時の指標やお手本なども示すので、それが揺るがされれば、何方でも今まで自分が大切に守ってきたものは何だったのだろうと、軸がぶれてしまうと思います。
さらに何事にも大切な、積み重ねてきた実績や安定を崩される事態にもなりやすいのです。
それを失えば忠実な性質の方ほど、何を信じれば良いのか、どう動いて良いのか分からなくなるし、困惑も出てくるでしょう。

トランスサタニアンは、それぞれのやり方で土星の壁を突破します。
天王星は常識を覆す発想をもたらして、別のやり方がある事を土星に示すでしょう。
どちらも硬質な星のため凄い緊張感はあるものの、天王星では若干インパクト不足、土星を変容させるだけのパワーは弱めです。
海王星は、誤魔化しやスキャンダルなど、混沌とした不透明さを明るみに出す事によって、土星の守ってきたものを破壊します。
堅固な性質は浸食されてしまうでしょう。
そして一番重い星、冥王星は、土星の性質を確実に上書きする事が出来ます。
冥王星と言う強烈無比な力が、努力や忍耐と言った土星に力を加えるのですから、大きなプレッシャーによって負担がかけられやすくなる事は必須でしょう。
土星が抵抗感を持てば持つほど苦痛を感じやすいため、押しつぶされてしまうと何もかも投げ出してしまいたい気持ちに駆られてしまうかも知れません。
まずは人それぞれ違う、どのような学びがあるのか内観する事が大切ですが、考えられるいくつかのパターンを上げておきます。


1)シビアな周囲によって、主体性がくじかれやすくなる。
山羊座を運行している冥王星は折り返しを過ぎましたが、天王星も逆行を繰り返しながら牡羊座に留まっていますので、まだまだ活動宮特有の学びが強調されています。
活動宮は、行動の源となるエネルギーを無から生じさせ、自分の中から湧き起る衝動に正直に、他者の出方を待たず動き、周囲に風を巻き起こすような影響力を持ちます。
負けず嫌いの面から、自分を主張する力にも恵まれ、競争の激しい世界においても能力を発揮し、場を仕切ったり盛り上げる事ができるので、自然とリーダーシップを取りやすいなど優れた面があります。

土星だけでなく個人天体が合した場合なども、こういった性質を冥王星によって、持てる能力と共に最大限に出し切る場面が多くなりますが、活動宮特有の衝動性、後先考えず動いて前後不覚になるなどの欠点を露呈する事になりやすく、挫折的な思いをしやすくなると言えます。
自信を持って発言したオリジナルな意見などが通らず、悔しい思いを感じてしまう人もいらっしゃるでしょう。
しかし、自分を主に出さずとも相手の都合に合わせながら、有用な意見を言う出し方など、そこからの学びはあります。
積極的に進む事だけを良しとせず、意見があっても時には控えて黙っている、相手に譲るなどで、逆に周囲を納得させたり、大人と認められたりする事は多々あると思います。
くじかれる事があるとすれば、それは自分の欠点を教えてもらっているという認識で、何が足りなかったのか考え、対処してみる事が大切です。


2)超努力、超忍耐を要する時期となりやすい。
仕事などに対して不満が蓄積しやすいとも言えますが、冥王星は、土星の忍耐力を極限まで高めるために、降りかかってくる困難な壁を、強い意志の力によって乗り越えさせようとします。
大変な重圧を掛けられやすくなりますが、中途半端なまま逃げてもあまり良い事はありません。
そのプレッシャーから現実に立ち向かい、物事を正面から受け止める気概を持てば、人間がギリギリの状況に置かれた時に耐え抜くための必要な耐久性を与えてくれるのです。

このコンビの場合、やはりテクニックとか裏技とかは通用せず、正攻法で突破していく事になりやすいでしょう。
もしめげそうになった時には、どんな状況においても耐え抜く底力を培う機会が与えられている事を意識する。
出来事に対してもメンタルを鍛えるための訓練と考え、少しでも前向きな姿勢で臨む事、被害者的な意識は捨て去り、俯瞰して物事を捉えてみる事が大切だと思います。

さらに、目先の事に左右されない胆力と粘り強さを培う配置ですので、潜在意識の中でも進んで厳しい経験を好むような所がある面は否めません。
楽な方向に考えを取る事が出来ず、無意識のうちにわざわざ重く考えた行動をとってしまうなど、実はご本人由来から、困難をさらに大きくしてしまう傾向もある様に思います。
この時期、頭で考え過ぎてはいけません。
感性を研ぎ澄ますべきでもありません。
鈍感になって、感じたくないものは感じなくて良いし見たくないものは見なくてよい、自分がまるで難攻不落の重機か戦車になったつもりで目の前の役割を黙々とこなして行く。
そして、ゆっくりでも良い、周り道をしても良い、着実にやり遂げる、そんな努力する事で、冥王星と土星の課題を熟す事が出来る様に思います。

気を許せる身近な人達や仲間に話を聞いてもらうだけでも、心の負担が減り楽になれる事もあります。
上手にやり過ごし、気分転換を図る事。
しかし、ギリギリまで自分は頑張ったと思われるのであれば、無理や我慢にも限界はあるので、降りたとしても、それも立派な学びになると思います。


3)自分のエゴに気が付きやすい。
土星は何方においても学びの星ですが、自信がなく自分を押し出す事が出来ないと感じたり、不寛容な心によって逆風を作ったり、こういった欠点が人生の目的を邪魔する事があります。
冥王星によってクローズアップされた土星の問題点を、克服していく事が学びとなるでしょう。
さらに、トランスサタニアンは集合体の無意識を司る星ですので、影響が強く来ている時は、エゴが絡んだ個人的な感情の範疇を出ない場合、厳しい体験をさせる事があります。
執着しているものが、個人的な思いに捉われ過ぎたものであると分かった場合、手放して行く事が大切。
意識を高く持つ事で、きっと多くの気付きが与えられ、貴重な成長の機会となります。


4)長期的な目線で物事を捉える機会になりやすい。
土星は亀の様に、鈍いけれど一歩一歩を踏みしめる歩みで、確実に目標にたどり着く事を推奨する天体です。
最短距離で目的に行こうとすると、経験不足、力量不足によって、敗北感を感じてしまうかも知れません。
本当に夢を実現させたければ、結果は急がず、例え回り道しても力を溜めて、十分エネルギーが回ったのを実感してからの方が、満足する形で望みが叶うと思います。
そして自分がやりたい事をただ漠然と思い描くだけでなく、具体的にハッキリとした計画を描く事。
その辺があやふやな場合は、まだ時期ではないと言う事です。
そういった視点を持って、夢に対して焦らずコツコツとマイペースに努力し、地固めする事の大切さを感じる時期となりやすいでしょう。




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トランスサタニアンの影響が強い人の人間関係 [天体]

トランスサタニアンが強く影響した方には、行動や性格にクセが出やすくなります。
それは抗いがたい言葉にし難い衝動として、修正し難い類のものです。
外から見ればユニークな個性として済ませられる事もあるけれど、結婚相手やパートナーシップなど身近な関係においては、知らないうちに相手を苦しめていたり、破たんさせる要因になったりするので注意が必要です。

例えば天王星が強く出ると、親しくしていたのに急に疎ましくなったり、離れたくなったりする事があります。
相手が感情に訴えたり共感が欲しい時にでも、隔離衝動から取り込まれたくないと感じ、わざと期待を逸らすような言動をし、関係をひっくり返してしまう事もあるでしょう。
伝統的な形態を壊す事にも喜びを覚えるため、保守的な人々からは自分達が守り信じてきたものを軽んじられたと感じ、やり辛いと思わせてしまうかも知れません。
人とべたべたしたくない、違った事をして気持ち良いと感じてしまう天王星ゆえのバランスなので、悪気があってではないのですが、知らないうちに相手を傷付けてしまう事もあるのです。
しかし偏った面で発揮されなければ、超然として客観性のある態度や、冷静な判断力は頼りにされるものですし、新しい展開を作る先駆けとなる人になるでしょう。

海王星が出過ぎると、依存しすぎる面が現れて相手に疎ましがられたり、センシティブ過ぎて理解されにくいかも知れません。
気弱で相手を拒めないなど、世知辛くなれない面で、人から付け込まれてしまう事もあり、それを利用されている事すら気付かなかった、なんて事もあるかも知れません。
曖昧な意思表示から、相手に一方的に言いたい事を言われやすい傾向もありますので、傷付いてしまうでしょう。
とどのつまり人から甘えられやすいという事なのですが、自分が甘えさせてしまう分だけ無意識のうちに人にも甘えを期待してしまう部分を持っているのです。
そのため、普通の人にとっては何気ない言葉、なんてことはない出来事でも、必要以上にショックを受けたり、ダメージとして心に響いてしまう事があると思います。
他者は自分とは違う意識を持った個性という事を理解して、人の優しい面ばかりを期待せず、繊細で敏感な心にも鎧を纏う様に、少々の事で驚いたり傷付かないしたたかさ、しぶとさ持つ事を心掛けると良いと思います。

冥王星が強く効いた人は、妥協できない自分の拘りを押し付け、相手を息苦しくさせてしまう事がありますが、話題の松居一代さんは冥王星を大変イメージさせる方なので、調べると月と90度、太陽と60度をお持ちでした。
船越さんへの異常な嫉妬心と管理と支配、話す姿は堂々として自信が漲っていますが、相手に有無を言わせない圧があり、コワさを感じさせます。
携帯を鍋で煮たとか、そこまでやる?という事も、ネタではなくあっけらかんと話すあたり、普通に考えても異様に感じました・汗

冥王星が悪い方へ出ると、執念深く非情な性質になりやすい面があり、トラブルをきっかけに手のひらを返して相手を叩くなどの方向に現れてしまう事があります。
マグマの様な激しい思いは、負のエネルギーとして船越さんに向けられていますが、そこから生まれるものは何もありません。
この騒動は、平穏な毎日では満足されない、日々、全力を出し戦っていらっしゃる松居さんの、ギリギリ限界まで挑戦しながら生きている事を実感したい、潜在意識の表れなのかも知れません。
なんだか騒動を楽しんでいる余裕すら感じさせ、トラブルがあればある程パワーアップし、力が湧いて来ると話もされていた様ですが、ターゲット側はたまったものじゃないでしょう。
徹底的に執念を燃やす対象が汚れや埃だった、マツイ棒を発売されていた頃は平和だったのかも知れませんが。。

冥王星は、魂のレベルや状態によって劇薬の様な役割をする星なので、方向性を誤ると破滅への道を歩ませる事になりかねません。
熱中する何かを見付け、エネルギーを消費していないと出来事がやってくる、またはエゴは押し付け周囲の人へ影響を及ぼすような事をしてしまう、家族を良い方へ導きたい気持ちからとは言え、自分の思うようにしたい支配欲が高まり過ぎると、相手を腑抜けにさせてしまうと言った事があるのです。
通常の感覚の人は苦痛で逃げ出してしまうでしょう。
船越さんの意志を尊重する気持ち、信じる気持ち、見守る気持ちがあまりにも少ない様に思われました。
船越さんは太陽がノーアスペクトで、相手に自分の意志を委ねてしまう傾向、月や金星に、木星、金星とそれぞれハードアスペクトがあり緩かったので、女性に対しても優しく人が良いでしょう。
太陽も月も強烈な配置を持つ松井さんから見て、御しやすいお相手だったのかも知れません。

月のハードアスペクトは満たされない思い、不足感をもたらす事があり、悩まされるといくらあっても足りないと感じさせるので、松居さんは何かしら不満の種を見付け、愛さえも信じる事をしなかったのかも知れません。
特に冥王星は底なしで、そこから逃れる様に相手を束縛するのですが、欲にはキリがなく消耗するだけですので、この辺でもういいか~と見切りを付ける事も大切なのです。
ある意味、諦めない女性だからこそ執念が活きて仕事で成功されたのだと思いますが、家庭では別の顔を持つ方だったら良かったのに、と思います。
さらに、いつも機嫌が良くて現状に満足を感じられる、悲観をしない、人を恨まないと言った、楽天的思考の手本となる様な人が側にいると、月ハードアスペクトの人は救われます。
愚痴を言い、執念深い自分さえも笑い話にできるからです。

松居さんは、愛する相手が自分の思い通りにならない事にいらだちを感じ、いつしか憎悪に代わってしまったのだと感じますが、冥王星と月のハードな影響が強い人は、心が幸せを感じられるように自分に合った独自の思想、精神的な支え、癒す方法を見付けると良いと思います。
そして大切な人に、ご自分の有り余るエネルギー、支配欲が集中してしまう事を避けるためにも、全力を懸けて取り組むテーマなど、他に見付けて頂きたいと思います。
松居さんに、一日も早く心の平安が訪れますように^^;;



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節目を伝える土星 [天体]

土星は時を司る星ですが、アングルに重なった時、生まれ持った土星と角度を取った時に、人生の節目や重要な時期など、その時々の運を知らせている事があります。
誰にでも公平に時の流れを刻む、人生という広大な時計盤を回る針の様です。
その代表がサターンリターンですが、過程で起きる180度も重要な転換期となる事があります。

サターンリターンは価値観を一旦リセットし、再構築する時期と言えますが、ハーフリターンは、これまでの経験、努力の積み重ねからの流れとして展開が起こりやすく、結果として意識が変わったり、新しい事を始めたくなったりなどの現れ方をします。
2度目の土星同士の衝は人生の完成期を控えた頃に起こるので、この時期の活かし方如何によって次の土星回帰、還暦を過ぎた頃のセカンドライフに多大な影響をもたらす事になるでしょう。
ご自分の努力してきた事、積み重ねてきた経験を、バーゲンセール的に披露しても良いし、始めたくても始められなかった事など、主体性を持って行動を起こす事は次の展開に繋がります。
それも相手任せではなく、あくまでも能動的に動く事、今いる環境から、どの様な物事のスタートを切るか、選択をするかが重要だと言えるでしょう。

土星の衝を本人の発祥のASCと、社会との接点であるDSCの水平の軸で受け取っていらっしゃる方がいます。
ASCにt土星が重なりn土星と180度を作り、転換期という意味で二重に強調されている時期、対人関係の環境変化によって、人生が大きく変わるチャンスとなりやすいです。
高貴な方ばかりが属する、非常に入会の難しい国際的な団体に所属できるかどうか、現在ジャッジされていますが、この方が持つ7室の土星は、世に出るためのお年寄りや権威者などとの縁、対人関係に重要な意味を持ち、多く登場してくる人物を表します。

7室土星の、老成した威厳の前には圧倒されるような威圧感があり、ひれ伏さなければならない経験などがあったり、または育ったご家庭や世間において、土星を表すような人物により厳しい礼儀作法を叩き込まれたりしますが、そのお陰で社交面での掟など当然とばかりに、目上の人、要人に対する接し方も自然のうちに身に付けていく事になるでしょう。
時に自信を無くしたり、コンプレックスを刺激してしまう土星ですが、対人における楽しいだけではない暗黙のルールなど、土星から管理され躾られるという風にも出るので、結果的にありがたい星となります。
身分の高い方のコミュニティーでは、マナーや礼儀作法など確かに気を使うものですが、それを当然とする7室土星としての資質により、土星からは品があって信頼のできる人物として、イメージを持たれやすくなるのです。

同時にネイタルとトランジット、天王星同士の180度も見られますが、これも重要な転換期、天王星の意思である独自性を発揮して普遍的に生きるためにはどうすれば良いか、向き合って新しい価値観を植え付けられる体験をします。
天王星同士の衝は、10室4室と言う上下関係のある縦社会、個人の意識を打ち破っていく集団的な社会に接触する場所で起こるので、これまでのありふれていた日常を変える様な出来事が社会活動の中で起こってくるでしょう。

同時に起こるハーフリターンの4つのポイントを繋げると、120度、60度関係で結ばれたミスティックレクタングルを作り、土星と天王星は、お互いを否定せず、ローカルな常識を保ちながらも、より大きなグローバルな視野を持たせ、世界へと通じる価値観を手に入れようとします。
天王星は隔たりを嫌う天体、狭い社会や空間を飛び出して、人間同士、世間的なレッテルとは関係なく、平和に自由に、対人関係を構築する事を学ばせようとするのです。

これは社会に対する意識や対人関係の幅、レベルなど変わってくる事も表しますが、10室にはt木星も通過しn天王星と合、やはりセレブな階層の、高貴な方との交わりとなって表れてくるでしょう。
10年に一度の、10室にt木星が通過している事は大変有利で、身分の高い方の引き立てや贔屓によって、ご自身の地位が上がる事を意味しています。
天王星と合なので、まさに棚ボタ式の願ってもないような好機、幸運な社会運の時期となるのです。
普遍性を持った天王星は、限られた世界でしか見る事が出来なかったものを、壁を突き破った先に見せてくれます。
その先にある世界から多大なパワーを受け取り、それまでの価値観の変更をして、人生をバージョンアップさせる事ができるでしょう。

t木星は、土星同士の180度を120度、60度で調停する形に位置しており、社会運のイメージとしても豪勢な感じがあって、重みのある、どっしりとした象意が現れやすくなります。
また、責任は最後まで果たそうとする人道的で義理堅い面も強調されやすく、立派な社会的活動という所で具現化されれば、地位、名誉に与る事ができる、素晴らしい配置の様に思えます。

さらにこの方を推薦し、引き立てて下さる方とのシナストリーも素晴らしく、互いのドラゴンヘッドとテイルが合、つまりドラゴン軸が入れ子になって合しており、月と引き立てて下さる方の火星と合で、ヘッドに重なっているのです。
明るい未来へと繋ぐための、やる気と行動力を与えて下さるお相手、大変なご高齢なのもあり、テイルからヘッドへと何かを託したい、何かを残したい、潜在意識に秘められた、そんな御心から来るご縁と言って良いと思います。
この方と出会われてから、まさにシンデレラの様なストーリー、名誉ある方々にご縁があり認められるのは、ご本人の実力と言う他ありませんが、占星術的にドラゴン軸は前世からのご縁を表すとされますので、前世から今世、そして来世へとチェーンの繋がりを感じさせるような、深い絆が配置からも感じられます。
そして、水星とセレスの合もあり、資質を温かく見守り育てて上げたい、そんな意思もお持ちの事でしょう。

7室にある土星と天王星との120度は、飾らない実直な正直さが美点ですが、この方は、ご恩返しのためにも入団を果たせるよう、ご自分の名誉よりも、引き立てて下さる方々に恥だけはかかせないようにとアクションされています。
お顔に泥を塗る様な事だけは避けたい、しかしそれには様々な審査を通過しなければなりません。

団体は、未知の世界のため不安だらけ、重圧に心が折れそうになってしまうと言われます。
家柄、信用、語学力など様々な審査の段階を通過しなければなりませんが、審査のメンバーの中には、土星的な役割をする人物が必ず現れます。
他の複数の方のフォローがある所は10室t木星的ですが、まず公転周期の大きな土星が立ちはだかります。
即興で実力を試されるなど厳しい洗礼もあり、ここまで言われるのは耐え難いという悲しい思いをしながらも、勉強不足が招いた事なのだと反省されたそうです。
しかし土星からすれば当然の要求をしているだけ、団体の常識としては、ごく当たり前の事、ここまで来なさい、そのための能力はありますか?と言った風なのです。

厳然とした、甘やかしのない土星の姿勢を体現化した方達を納得させるには、努力して実力を身に付ける他はありません。
考えを甘くし楽観すると、すぐにガツンとするのが土星ですので、当然起こり得る、どんな厳しい事でも受け入れる心の準備をし、最悪の事も頭の隅に置いて、用心には用心を重ね、厳重に対処すると言う事が求められます。
また、正しく伝われていなかったり、回りくどくなってしまったり、非常に気を揉む事態にもなりやすいですが、これも土星が忍耐力を試す出方として起こりがちな事です。
性急に結果を急ぐと不穏な出方をするので、とにかく気を長くする事、焦りは禁物、消耗せずに悟りにも似た気持ちで審判を待つ、これも土星を味方に付ける事に繋がります。
急いては事を仕損じる、ネイタルで土星の影響を多くもらっている方なら、肌身で理解できる事だと思います。
ご自分の出来る範囲の中で出来る限りの事をしたら、後は天の采配に任せ、執着せずにすっきりとした心持ちでいる、これが最善策です。

今回、この様に素晴らしい配置に巡り、人生の転機を迎えていらっしゃる方がいましたので紹介させて頂きましたが、土星同士の衝がもたらす転換期、土星の力を味方にして、ぜひ栄誉ある道へと進んで頂きたいと願っています。
そして、運勢のベースとなる公転周期の大きなトランジット天体の状況も把握していく事も大切、この先にあるMCを頂点にしたグランドトラインの影響も考慮しながら、これから起こるであろう素晴らしい人生の計画をされると良いと思います。


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※今年の鑑定は、勝手ながら締め切らせて頂きました。
来年は7日から受付を致します。

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海王星と土星のスクエアについて [天体]

土星は個人的な自我を象徴する一番外側の天体で、集団的無意識を表す外惑星とは明確な壁を作っています。
作り上げられた常識やルールを支配し、現実社会、認識可能な世界での権威に位置付けられますが、この土星に対し一番脅威になるのが海王星だと思います。
海王星は非個人のエネルギーを注ぎ込み、個人と集団、意識と無意識の境目を溶かして、内惑星の自我が必死になって守ろうとしているものを、簡単に崩してしまいます。
それはまるで水の如くひたひたと、音もなく無意識の中に作用していきますので、荒々しい衝撃を起こす天王星や冥王星の出方とはまた違ってくるでしょう。
しかし外惑星全てに言えるのは、矮小な自我からの解放、根底の自分を覚醒させ、人を凄まじく成長に導くという事だと思います。

柔軟宮に個人天体をお持ちの方で、確かにそこにあるt海王星の存在を感じ、不明瞭な影響に戸惑っている方は多いのではないでしょうか。
昨年末から始まっている海王星と土星のスクエアは、現在、非常にタイトに形成されており、これは秋まで続きます。
参加していた木星も今月からジョイントが外れ、お気楽な気分によって誤魔化されてきた要素はなくなり、海王星と土星のハードな部分は、より際立ちながら影響を与えてくるでしょう。
(ターゲットにする天体が少なくタイトなほど、純粋に星の作用は出やすいです)

海王星と土星の影響を同時に受け止めるのは、非常に難しいです。
以前、鑑定を受けられた方からの文章の引用ですが、
>何ごとも+とーの両面があり、それが私の中ではどちらも正しく感じられ判断を下すのが難しく、悩みに悩んで、結局どちらか一方だけを選択する形で落ち着くことがほとんどです。
両方うまく拾ってあげられると良いなと思うのですが難しいですね。
このコンビのそれぞれの持つ要素として、土星:現実化・萎縮、海王星:融解・奉仕のような
イメージを持っていますが、この他にままみ様の考えるキーワードをお聞きしたいです。<
それに対して、
>二重人格的、現実的な世捨て人、夢を追うビジネスマン、夢からの野心、ふっきれてハジケた人、ダーティさと清廉さを併せ持った人、世間のルールを取り仕切りながら緩める人、競争社会で夢を持つ人、あるいは競争社会の解放、実際的な問題に対する予見力、非現実的な問題に対しても勤勉に取り組む人、現実社会にスピリチュアルな原理を打ちたてようとする人・・・参考になるでしょうか。
ただ、流される様に生きている人はマイナスにしか使えません。
積極的に生きようとする人ほど、このコンビは上手く使える可能性が高くなるようです。<
などと偉そうに答えさせて頂きましたが、単なるキーワードとしては簡単に出せますが、実際これを体現するのは難しい事です。
2天体が協力して動くためには、理想の現実化を目指す、海王星の奉仕的な姿勢で土星の現実生活を全うする等々・・・、言うは易く行うは難しです。
中には、意識できる世界と無意識の世界、どちらも上手く調和させていらっしゃる方もいるのだと思いますが、平凡な人生を送られている方にとっては至難の業、どちらかを使いながらやり過ごす方が多いのではないでしょうか。

土星は着実で安定した方向へとベクトルを向かわせ、手を広げさせるのではなく一つの事をプロ意識を持って、専門的に極めさせようとします。
そこへ何か面白い事はないかと、不相応の期待感を持たせる海王星がキョロキョロさせるので、とても脇道に逸れやすいです。
または海王星の夢見る性質によって困難な現実を直視できず、つい泡沫の夢に逃げてしまい努力を放棄してしまうとか。
影響を受けた方は、この時期、進むべき道への方向性を見失いやすくなります。
目指していた本筋を見誤って、何故か分からないけれど脇道に入ってしまいやすいです。
海王星によって土星の偏屈な面は確かに和らぐでしょうが、集中力や思考力を鈍らせ、判断力もあいまいにします。
私もn月に対して、このスクエアを被っていますが、海王星優先モードで、なんだか文章を書いていても纏まらず頭も集中できない、無理して頑張っても効率が上がりません。
そんな時は、ソーイングやDIYなどの物作りに没頭し、好きな創作活動に打ち込んで息抜きをしています。
揺らぐ事のない進むべき本来の道を守り、忘れずにいるためにも、二分化するのが一番行いやすい方法ではないかと思います。

このコンビに翻弄されてしまう場合、どちらかが一方の星の働きを汚すので、自信を失う事や欺瞞として表れてしまうでしょう。
人間関係や愛情を表す金星と絡めば、海王星の馴染み深く受容的な面と、土星の冷たく突き放した面が現れるので、相手に混乱を与えます。
どこからどこまで人に関わったら良いのか分からない、自分の気持ちが説明できない、得体が知れないと言った印象も与えるので、人々から攻撃を受けてしまう事も。
土星のルールを超えた行動を海王星が起こすので、非常識な行動をとってしまう事も。
ベクトルが内面に向かえば、自分さえ我慢すればという報われない犠牲体験を生むかも知れません。
太陽や月と絡めば、身内など大切な人の病気や仕事でのイメージダウンとか。
水星と絡めば、言葉やSNSの何気ない書き込みなどから誤解を受け、スキャンダル的状況とか。
これまで大切にコツコツと積み上げてきた事も、何か放り出し断念したくなるとか、無自覚のうちにぐずぐずになってしまう可能性もあります。

平凡で普通の生活を送られている方が、この天体の衝動を受け止めるためには、今はどちらが優勢に働いているかを感じ、それにあった事をすると大分宥められると思います。
これもまるで人格が2つある様で矛盾に満ちており、傍から見れば挙動不審、分かりにくい人として映るかも知れませんが、混じり合う事が難しい天体のパワーを受け止めるためには、少々分裂気味になったとしても仕方のない事かも知れません。
片方を立てれば片方を犠牲にするので欺瞞にも繋がりやすい、いい加減になりやすい、けれど開き直ってはっちゃけた感じになる方もいらっしゃるでしょう。
そうするしかない状況が訪れやすい時期と言えるのかも知れません。
現れ方は人さまざま、普段使っている星が土星中心か海王星中心かによっても変わってくるでしょう。
土星中心に生きている方は、長らく抑制された生き方に慣れているので、海王星の影響を解放と感じるかも知れません。
海王星中心の方は、夢に横やりを入れられ、妨害として感じるかも知れません。

ネイタルチャートには、あらかじめ人生で起きる出来事が予測されているので、土星、海王星のコンビを持っている方で、今回の配置が重要な位置に再現される場合、意味は強まると思います。
ぐだぐだな感じが出てしまい、屈折したネガティブなパワーを放ってしまうとか、誰からも理解されないと感じて引きこもって妄想の中に生きてしまうなど、何かと問題が出やすいと思います。
そうならないためには、やはり現実から目をそらさない事が大切で、それに向かっていく勇気、同時に焦らず自分を追い詰め過ぎず、自分のペースを守って進む事が大切だと思います。
とにかく確実な事を一番に見るようにして下さい。

仕事の面では一見良い出会いがあり、チャンスに恵まれたと思えたのに、話し合いや努力とは違う所で振り回されてばかりいた方もいらっしゃいました。
人脈が広がったにも関わらず、それが形や結果へと繋がらずに、全ての行動が徒労に終わり、骨を折るだけで傷付き、虚しさを感じていらっしゃいました。
この方はn太陽n火星合にn海王星90度の配置をお持ちですが、n海王星の真上にt土星が通過、t海王星t土星のクロスがT字となってn太陽n火星合に重なっていたのです。
仕事の太陽は9室ですが、海外まで足を運び何度もアポイントを取ったにも関わらず、形にする事が出来ず無駄になってしまいました。
影響が来ている方は、怪しい事や不確かな事に振り回されやすいので、確かな事だけを取り込みながら遂行していけるよう心掛ける必要があります。
中には免疫がなくて、海王星酔いで足元がグラグラ揺れて立っていられない感じになる方もいるでしょう。
気分のまま無抵抗にいると、気が付けば全く望んでいない場所へと流れつくような感じになるので、この時期いかに現実を見つめ、地上にグラウンディングをするかがキーになると思います。

土星と海王星はネガティブな面だけに一致性があり、どちらもメランコリックでペシミストな性質を持ち合わせています。
特に海王星の影響が強いと悲しみに同調しやすく、自分自身に向けられた場合、人生を大いに嘆く事があります。
なぜこの世に生きているのか、自分は特殊なのではないか、世間に受け入れられていないと感じてしまう事があるかも知れません。
行き過ぎた場合、妄想や鬱といったマイナスの精神にも取りつかれやすいです。
こういったマイナス面に陥らないためには、高次元のものに触れ、心を浄化する事を意識していくと良いと思います。
それは、多くの感動を受ける事。
心が打ち震えるほどの感動、心が洗い清められる様な体験。
涙が止まらなくなるほどの感動に遭遇したり、崇高な気持ちにさせてくれるものに接触する事です。
それによって前向きに視界が開け、これまでにない感覚が起こり、魂がワンステージ上がって行く様な感覚を大切にして頂きたいと思います。
それは映画や小説によって感動する事でも、もちろん良いと思います。
海王星は迷い星ですが、浄化作用も与えてくれるのです。
土星よりも、ゆっくりと軌道を進む海王星の影響の方が強いので、泥はいつか洗い流され、浄化されていく事でしょう。



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海王星スクエア 土地への影響 [天体]

5年前、記事にも書いていたのですが、予定していた別棟の浴室工事が無事に済み、先々月からようやく、新しくて気持ちの良いお風呂を使い始める事ができました。
家族にとって良い時期を選び工事したためでしょうか、設備屋さんや大工さんには、とても良くして下さり、屋外作業での雨降りや寒の戻りなど、途中、悪天候があったにも関わらず、ほぼ予定通りに工事は進みました。
丁寧に施工して下さった職人さん達には本当に感謝しています。

別棟のある複構相の家は、吉相となります。
別棟が母屋を守護してくれるイメージ、近隣からの視線も届かないため窓を開け放ち、採光と吹き抜ける風を遠慮なく取り込む事が出来ます。
浴室は大きな窓で明るく、夜はガーデンライトが灯り庭木を照らしています。
母屋とはウッドデッキで繋ぎ、テラス屋根も設置したので雨も安心。
旧浴室は書斎にし一坪ほどの小部屋ですが、作業をする時、気を張って取り組みたい時に集中できるので良いです。
吉方を使っての工事が実現した事で、沢山の恩恵を受けられると思います。

そして夏至の貴重な陽光を浴びながら、猫の額ほどの坪庭でお茶したりしているのですが、一方で居場所に対する不安感が・・・。
それは、n月、t海王星のスクエアの影。
ままみは月が4室、安全な住居や地域に対しての、侵食される様な不可思議な感覚を持ち始めました。
6月に入り、月と海王星はいよいよ最初のスクエアをタイトに取り始めたのですが、立て続けに事件が起きました。
家の前の道路で朝方、自転車に乗った男性が倒れて運ばれていったと事後連絡を受けたり、近所のマンションで監禁事件が起きた事をニュースで知るなどのショックで、生活の場が急に不安に思われ始めたのです。
監禁事件の被害者は無事保護されたので本当に良かったのですが、事件によって驚いた日は、いずれもt月がトリガーとなっており、t満月でn月との合や、ICとt土星とt月がT字スクエアになった日。
その他にも家の周りの薄暗い通りで、顔まで隠した全身タイツの人や、アイドルの女装をしたいかつい男性に出くわすなど変な事も多く、一人で歩いていた時は驚いて叫んでしまった程です。
周囲の人は見たことないと言っているのも、4室への影響を受けてる私だけの衝撃だったのでしょうか。
また、うちの亀に「頑張れー!」と声援してくれるお年寄りが、実は俳優さんだったという事を近所の人から聞いたという驚きもありました。

海王星は個人天体とメジャーなアスペクトを作っていませんが、トランジットでスクエアは体験済み、n火星t海王星の時は2年近くスーパーでバイトし、面白いと言える体験をしました。
その庶民的なスーパーは繁華街の片隅という立地ですが、本当に様々な方がやって来て、パジャマで買い物に来る客など、自由過ぎて何でもありの無法地帯と化していました・笑
これまでに接した事の無いタイプの人達ばかりで、リアルな人間ドラマは怪し過ぎて幻のような、刺激的な毎日を送っていました。
次にn水星とスクエアの時にはブログを開設しましたが、自分の事をさらけ出す事にあまり抵抗なく毎日の様に占い記事を更新していたのは、境界を外し、バブルの様に増やす海王星の影響だと思っています。
どちらも実害は起きませんでしたが、やはり月と太陽は運命に直に関わる別格の天体、アンギュラーの中にあるので、他のパーソナル天体と違って影響は段違いでしょう。
それも元々T字を作っている月、さらにこれから射手座を進んでいるt土星まで合わせるとグランドクロスを作ります。
その気配を今月辺りから、ひしひしと感じ始めているのです。

ままみの住む地域は、すぐ側まで商店街が隣接しており、戸建てやアパート、マンションなどが入り組んで建っている雑多な街並み。
集合住宅にも囲まれていますが入れ替わりが激しく、どんな方が暮らしているのか分かりません。
いつもなら気にも留めない様な事にも、何?と気になってしまう。
月がマイナスの気に対して、敏感になり過ぎているのを感じます。
守っていきたい安全な居場所に、海王星と言う(邪)が忍び寄って来る恐怖・・。
見えないものによる不安感を、海王星が煽っているからくりを感じます。

この先もビシビシ影響が来ると思いますが、海王星からの禍害を少しでも少なくするには、いたずらに不安がらずに冷静になり、現実は現実でしっかりと向き合う事が大切と思っています。
その上で海王星の力を逃すアース線を、どこかに繋ぐ事。
やはりスピリチュアルな事には、とても興味が向かっていますが、肉体は原子の塊で出来ているのと同じように、魂も未発見の素子から構成されており、発見されれば目で見る事が出来るのだそうです。
その魂の素子はプラスのエネルギーと、マイナスのエネルギーを持ったものがあり、マイナスの素子は、いわゆる悪霊と呼ばれるもので、その放射能に汚染される事が祟りであるらしいです。
怖がりですが、霊的な事にも関心が出てきたので、こういった分野の研究が進み、科学的な解明が進んで行って欲しいと願っています。

海王星によって何が起こるか今のところ分かりませんし、もめ事もないですが、土星も絡むので利害関係には特に注意した方が良いのかも知れません。
見えない欲望の渦や不条理な言いがかりに巻き込まれ、泥を被ってしまう事があるのかも知れません。
しっかりしなければならない時でも、急に弱気になってしまったり、そんな時期になるのかも知れません。
また、自分でも訳のわからない理論を正当化して、いつの間にか加害者側になってしまうとか、いつもの自分じゃない自分が現れて行き先を見失い、悪評が立つとか、自己嫌悪してしまうとか・・。
およそ、筋の通った事にはなりにくいのかも・・。
海王星は冥王星に次ぐ天体、全くの予測ですが、できれば避けたい事です。

また、気学を学んでからは風水を実践しています。
座山水位によって気の安定を図り始めてから、家での居心地も良くなって落ち着けるようになりました。
気になる所には盛り塩をするという、邪気を入れないというアクションそのものも安心感に繋がり、やはり風水は侮れないのです。
風水では家相よりも土地の持つ気を重視し、住む人の運命に対する影響は家3、土地7の割合、気学家相ではその逆です。
いくら家相が良くても、マイナスのパワーが宿る土地では開運はできません。
土地の与えるパワーは、思いのほか甚大なのです。
良い気を持った土地ならば、明るく健康的に暮らす事が出来、仕事はますます発展、子子孫孫まで栄える事が出来ます。
欠け張りのない綺麗な良相の土地であったとしても、周囲の人達がどのように暮らしているのか調べてみて下さい。
それは幸せそうに暮らしているか、成功しているかどうかが目安になるでしょう。
プラスのエネルギーは、さらにプラスの気を相乗させます。
マイナスはマイナスの気を呼びます。
しかし、どんな土地でも縁があって家がある以上、あまり悪口を言ってはいけません。
土地の神様の心緒を悪くします。
そもそも人間の縁と同じで、ご縁のある土地には引き寄せられて暮らす事になるのです。
縁が無ければ、早々に出て行く事になります。
今ある土地で開運し、良い縁を引き寄せられるレベルまで行きませんと、さらに良い土地には住む事ができません。
その開運方法とは、ご先祖供養、祐気取り、陰徳を積み清々しい心を保つ事などだと思います。

ままみも、現在のガチャガチャした自然の少ない地域に住むようになったのも、IC双子座の他、元々の月の状態や家を決めたタイミングの配置の影響もありますが、交通の便など良く、商店街も賑やかで、飾らない庶民的な所が気に入っていたのです。
もともと小5まで住んでいた町です。
この土地でもっと良い事が起きる様に、頑張っていきたいと思っています。
海王星による不安定な気配を感じるものの、家族が無事で過ごせて以前にも増して密度が上がっているのは、別棟による家相での改善かも知れません。
海王星の猛威にも対処し、大難が小難に、小難が無難になれば良いと思っています。


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冥王星の根底の意思とは [天体]

現在、冥王星と天王星のスクエアは順行に戻って、非常にタイトなスクエアを形成しながら、活動宮13度を進んでいます。
来年の4月までスクエアはオーブ1度のまま、その後緩みますが、逆行を始めたT天王星は11月頃には再びスクエアを形成していき、年末を最後に後はどんどん離れていきます。
なのでもうひと踏ん張り、激流に流されない様に、また流されたとしても綺麗な花が咲く岸辺にたどりつく様に頑張りましょう。
最近の鑑定でも、影響を受けていると思われるご相談が特に多かったので、人生を動かす影響のパターンをまとめてみたくなりました。

冥王星は太陽系外の、銀河系の意思を持ちこむ天体です。
根底の意思を表しますから、重要な感受点に作用すると、自我や拘りが大変強く、インパクトのある出来事が起きやすくなります。
眠っていた意思が動き始めると、何故こんな事になったのかさっぱり訳が分からない、説明ができない、と言った事も起きやすいです。
しかし無意識下ではその人が望んでいた事、顕在意識ではそれを感じる事が出来ないだけです。
意識上に浮上させる事が出来ないため、マイナスに感じられる様な出来事であっても、根底では望んでいた変化への一歩なのです。

時に衝撃にもなる体験を通して、ご自分の内側に眠る意思の働きに気付くと、内観するうちに感覚的に自分独自の人生が理解出来てくると思います。
すると、根底の意思に忠実に生きられる、本当の自分らしい人生を生きられるようになっていくでしょう。
変化が起こった時に無理やり変えられたとか、そういう他動的な感覚は無くなっていくと思います。
なるべくしてなった、と感じられるかも知れません。

無自覚の内に周囲も自分も生まれ変わった様に変化をし、その中でも思い込みによって執着している部分は、その価値に気付き手放す事にもなりやすく、同時に本質に目覚める時です。
冥王星の影響を強く受けた時期は、こうあらねばならないと言う括りはありません。
10天体の中で、常識などは通用しない最強の影響力を持つ星です。
独自の人生を歩ませるために、他の人に迎合する生き方にも向いていません。
自分に嘘をつかず生きていく事をさせようとするのが冥王星です。

しかし、思いこみも強く視野も狭なりがちなので、時に独善に走る事もあるでしょう。
ですが自分はこうなりたいのだという信念を持ち、具体的にどう行動をするべきかを熟考し、強い天体のエネルギーは原動力として消化ができる様になると良いと思います。
その際には常に最良の方法を選択し、堅実で確実な方法で実践していく事が大切です。


今回の活動宮のクロスによってどのような影響を受けた方がいるのか、いくつか上げてみました。
いずれもASC、MC、太陽、月などの重要な感受点に、革命を起こすコンビが重なった方ばかりです。
活動宮のクロスなので、自分の中から動きたくなる、動かずにいられなくなるといった事になりやすいのです。


仕事への変化
これまでは安定重視で下積み的な仕事に甘んじていたが、転職したい願望が強まり、安定にこだわり過ぎていたご自分に気付かれた方は、ネイタルではリーダー的な存在になりやすい野心的な配置(ASC牡羊座、MC山羊座、10室に金星、太陽、水星)を持っていました。
T冥王星は、持っている社会運を現在の職種で発揮できないのなら、それを発動させるため転職を促そうとしていたようです。

N水星、木星が金銭の180度の軸上にあり、T冥王星、天王星、木星、火星のグランドクロスが重なっていたタイミングで、大きく事業を広げた方。
もともとの手広く進めて行きたい衝動に対して、トランジットが火を付けてしまったケースですが、留まると言う発想も出来ず、その後の共同経営者の損失をもろにかぶるなど引くに引けず、辛い状況で頑張っていらっしゃいました。
しかし、その中でも、ひたすら働くだけの人生なんて間違っている、何のための仕事か、誰かに対して自分はこんな大きい存在になっていると誇示しているだけではないのか、と内観されていました。
仕事や金銭に関する事など、これまで増大させる方向へと意識を向けていた事を、今度は内面や質の見直し、充実を図ろうと意識改革をされたのです。

他にも、経営の業績が悪化していく中で生き残るための術を模索し、できる事を行い様々な工夫や努力をされている方もいますが、その工程により性質は、まるで血の入れ替えの様に変わってしまうかも知れません。
経営が危うくなるパターンは、これまでツメが甘く油断していた部分に切り込みを入れられた結果による事もありますが、それは、すでに持っている社会運を、さらにもう一段高い境地へシフトするための禊になると思います。
冥王星は大きなエネルギーによって、規格外の仕事への発展性へと繋げたりもしますが、集合体の無意識を司るため、目的が個人の営利の範疇を出ない場合にはやはり難しいのだと思います。
悪く出た場合は損害を被る事になります。

強い向上心と社会運の持ち主の方は(ASC獅子座、MC牡羊座、天頂付近に月、太陽、水星、金星)、人に負けたくない、何かをやりとげた感覚もないまま中途半端に終わるのは嫌、小さくても良いから自分で仕事をしたいと模索をされています。
冥王星の影響が強い時は、他の人にはなかなかまねのできない、誰にでもとって替えられない自分の持ち味、特殊さを生かす事が出来るかも知れません。

他にも、MCにT冥王星が合は社会的な野心、仕事への熱烈な固い意思を持つ時期なので、なぜ自分は独立しないのだろうと気付き、念願だった独立の第一歩を踏み出している方。
ICとN海王星が合するなどの配置を持たれ、長年のアロマテラピストになる夢を叶えるために離職し、海外へ留学された方。
5室に豊富なアスペクトがある冥王星を持ち、一般的な仕事には馴染めず押し出される様に退職され、本来の希望である絵の仕事に就くために準備を始めた方など。。

目指すべき生き方に軌道修正していくのも、冥王星の影響が契機になっている事があります。
現在の状況では、本来の能力や才能を生かす事が出来ないのなら、自分にあった家を建て替えるために住み慣れた家でも壊してしまおうと言うのが冥王星です。


生活への変化
そして私生活でも、これまでの生き方に対する歪みや不満を解消すべく行動しやすい時期です。

冥王星同士のスクエアの時期、閉じ込められていた様な環境に我慢できず家出をされるなど、嵐の様な事が起こった後、カウンセラーになるため決意された方には、ネイタル3室9室に金星、月、海王星、ASC魚座で12室火星がありました。
そしてT海王星とNノード軸がこの柔軟宮のT字に加わり、婚外恋愛でのごたごたを、精神世界への興味、魂の浄化に繋げたのです。
冥王星はこれまで築き上げてきた大切なものまで容易に壊したりしてしまう事がありますが、一連の出来事は、カウンセラーとしての資質に磨きをかけるために荒砂を被ったのだろうと思います。

また、健康を損ね、これまで仕事一辺倒だった生活を見直し、仕事に関して頑張りすぎている生き方から、ご自分のプライベートに意識を向けていく転換の時期になっている方。
これまでの金銭の流れに疑問を感じ、義親との同居を解消されようとしている方。
抑え込まれていた殻を破りたいと、夫との別居に踏み切りいろいろ行動するうちに世界が広がって、人との出会いなど、今では何かにチャレンジしたいと希望を感じている方。
病気の発見により健康のありがたみを感じる方。
こじれた人間関係に悩み、無意識にしていた暗い部分や癖に気付いて、苦しみを改善のきっかけにされようとしている方。
私も、10室T冥王星通過で4室の月に180度を取った頃、共働きから専業主婦へチェンジしており、それまで抑えられていた4室太陽、月、水星の意思による生き方へシフトできたと思っています。


生活の中でも、これまで我慢してきたり、不満には蓋をしつつ頑張らなくてはと、ひたすら耐えていた状況を変化させたい時期にもなりやすいです。
例えば離婚される方は、外から見ると災難に見えますが、もともと問題が根に深くあったためですし、この機を持して表面に出てくるなど人生のデトックスとして表れる事も多いように感じます。
エネルギーに溢れているので、これまで溜めていたマグマが噴出しやすいのです。
大きく出る方もあれば、心の中がざわつくだけの方もいるでしょう。
人によって違いはあっても、多かれ少なかれ変化を起こしたい気持ちが生じますので、その衝動は無理に抑え込むより、前向きで建設的な方法で発揮できるようにされる方が結果的には良いと思います。

外惑星なので自分で衝動をコントロールする事は難しく、どうしても受け身になってしまいやすいのですが、現在渦中にある方は、無意味に不安になったり翻弄されないためにも、まず、じっとしていられない衝動は星の影響から来るものであったと理解する事が大切だと思います。
そして視点が変わると心境も変化し、仕事など変わってもいいのだと感じて安心される方もいます。

大きく長い目で見てみると、冥王星はこれまで自分らしい生き方への障害になっていた部分を破壊してくれたり、また配置にある星を輝かせ本来の生き方をさせるために、お膳立てをしてくれたりする事があるのです。
過程では、破壊にしか見えない事であってもです。

以前、T冥王星N月のスクエアによって破壊と再生を実感された方は、今となってはあの時離婚して本当によかった、とありました。
お金の心配をしないで生きていける幸せ、離婚後のお付き合いで楽しい思いもあった、それまでと違った第二の人生がやってきたとの事です。
このように思える日々を送っていらっしゃるのは、冥王星によって、持って生まれた星を輝かす事が出来たためと言えるでしょう。
N火星にはN木星、海王星のアスペクト、独身に戻って自由な恋愛を楽しまれている様子もメールで伝わりました。
冥王星の影響で生まれ変わった様に、第二の人生を謳歌する方も多いです。
現在、激流の中に居る方も何年後には、今が一番幸せ、と言える日がきっと来ると思います。



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母と私 [天体]

連日、蒸し暑い日が続き、埼玉の実家は大丈夫かと心配になる毎日だが、生まれてから半世紀も過ぎた今、母親に対する気持ちが、以前と大分変わっている事に気が付いた。

水瓶座の月で火星と合、これに金星がスクエア、金星は木星とセクスタイルの母。
おしゃれで、若い頃は奥村チヨに似ていたそうだ。
私は、20歳そこそこの時に生まれ、母はよく子供が子供を生んだ様と言われたらしい。
派手で華美を好み、短絡的で子供っぽい性格。
月、水星、金星に土星の影響を受けている私と母では、考え方のトーンが全く合わなかった。

物心付く幼稚園時代、学芸会で私に役を与えろと先生に迫っていた母を覚えている。
小学校でも、私だけブランドやヒラヒラのワンピース、服も全て母が選んでしまう。
私は目立つ事を嫌ったので、全てにおいて望まない事を先回りしてやってしまう母が嫌で仕方なかった。
高学年になっても友達付き合いに干渉し、うちの子と遊ばないでくれと言いに行かれる事、2回。
どちらも大好きな仲の良い友人、そのご両親もとても良い人達だったのに、合わせる顔も無くこれは本当に辛かった。
気に入らないと感情的になる、今で言うモンスターペアレントに近かったのではないかと思う。
子供への愛情には溢れているのだが、未熟で盲信的、周りの感情を考えないために、それが裏目に出て私を苦しめていた。

母の太陽は水星合で牡羊座、木星とはスクエアで、天王星、土星合と、冥王星との小三角を持っている。
思い込んだら、強靭に真っ直ぐ突き進むタイプだが、また大変な心配症でもあり、都合の悪い事はよく誤魔化していたのは、オーブは広いが水星、海王星の180度があるためかも知れない。
思春期になると喧嘩は日常茶飯事だったが、私の月は乙女座の冥王星、天王星合とスクエア、嘘やまやかしが嫌いで母のずるさを徹底的に批判していた。
そして、魚座土星とのスクエアは母の支配によって抑圧され、操り人形の様になっていた幼少期を表していると思う。
月は、女性にとって自分であり、母である。
無意識のうちにやり方、考え方などパターンを踏襲している事がある。

母の月は、確かに分を超えたものを望む配置だが、家族に対して自己中心的な感情の猛威をふるい支配する人になってしまったのは、私の月による投影があったからではないかと思っている。
これを母親にそっくり託してしまっていたら、自分のネイタルには無い要素を被っていた事になる。
もし兄弟がいたら、必ずしも私と同じように感じてはいないかも知れない。
冥王星に敏感な私の月が、母親をその様に仕立ててしまっているのかも知れない。
星の投影によって、天体が表す人物が、その役割を演じている事は良くあるのだ。
一緒に暮らす家族の配置、ましてや親子ならば、共有して使う事など普通に起きてしまうのだ。

けれどそんな母が変わってきたのは、私が自立して家を離れてから、いつの間にかスピリチュアル的な考え方をする様になってからだろうか。
自分の事を謙虚に自覚し、昔の様な高慢さも無く、弱い者にはとっても同情的で、癒し的なものに興味を持っている。
私は、実家に居た時より結婚している時の方が長くなり、思えば短大で寮に入った頃の自分と、子供が同じ年になって、こんなに早く自立されたら寂しかっただろうなと思う。
もちろん、実家にはたまに帰っていたし、旅行も一緒に行ったりしていたのだが。

母は本来、夢のある事、楽しい事が大好きで、ふわふわとした可愛い女性なのだ。
昔はお母さんバカだったよね、ゴメンネ、とよく謝られる。
私はわだかまりなどなく、別に昔の事なんていいよと言っておしゃべりしている。
ちょっとしたつまらない贈り物にも大げさに感激してくれる。

子供を持って分かってきた母の気持ち。
その時は母なりに、初めての子に対し良いと信じた事を、ただ盲目的にしてしまった結果、支配的な振る舞いに繋がってしまったと言う事。
性格故に、いろんな所で衝突し損もしていたが、悪気があった訳ではない事。
一生懸命なだけなのに、家族や親戚などからひんしゅくを買って怒られてしまっていたね、可哀相だったね、という感情が湧く様になった。
これは私の冥王星同士がトラインを形作ってきた頃、意識され始めたと思う。

子供が小学生までの頃は、夏休みになると毎年埼玉の実家で過ごし、成長を喜んでくれた。
孫の小さい頃の思い出話を、こんな事があった、あんな事があったと、今でも嬉しそうにしてくれる。

父母共に健康なのだが、猛暑の折、今年からは父親が趣味の畑をやめてしまった。
父は野菜作りが上手で、常に送ってもらっていたのだが、これからは無農薬の美味しい野菜が食べられなくなって、とても残念だ。
しかし無理はして欲しくない。
母は、自分の娘が50だなんて思いたくないし、自分の年齢も実際よりもっと若いつもりでいると言っている。
若々しく華やかでいたい母らしくて、微笑ましくなってしまった。

両親の事を思い、感謝しながら生きられるのは、大変幸せな事だと思う。
子供は、本当は親がどれほど自分の事を気にかけているのか、心配してくれているのか、また親も、子供がどれほど思ってくれているのか、慕っていてくれているのか、お互いに気が付かない事も多いと思う。
それに気付くと、心の中は感謝の気持ちでいっぱいに満たされるのではないだろうか。

これから先の時間も、親子仲良く、楽しい思い出にして過ごしていきたい。
いつまでも元気でいてね!



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タグ:母と私
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アル中病棟 吾妻ひでお [天体]

吾妻ひでおさんは大好きな漫画家です。
70年代の軽快なギャグ漫画においては、小粋なせりふ回しに、動きのある曲線の胸の透く様なカット、
どこをとってもスマートで暑苦しさが無く、お若い時の突出したセンスは私にとって唯一無二でした。
SFや不条理、美少女漫画と言われていなかった頃の、この時期のものが好きです。

そんな吾妻先生が失踪したりアル中になっていたのを知ったのは、前作の失踪日記を読んでからです。
ずいぶんと前に震えた線の作画を見た時、お体を心配に思ったのですが、アル中に蝕まれていた最中のお辛い時だったのだと思い当たりました。
そして、先生のアル中病棟を読んで、お酒の恐ろしさ、それによって心身ともに破壊されていく恐怖を知りました。
コミカルな中にも壮絶な惨状、リアルが描かれており、治療のプログラムや流れ、断酒会など、アル中の人には実際お目に掛かった事はありませんが、疑似体験をしているかの様に読めました。

アル中は海王星が悪く働いた時の現象です。
海王星は、自我を大きな集合体の中に沈めさせようとします。
無意識の自我は個人対個人だけでは満足せず、より大きな無意識の集合体の中へ一体化させようとするのです。
そのため、例え目の前にいる人に愛され、尽くされていようとも、得体の知れない不安や孤独を感じてしまう事があるのです。
それは土星の様にすぐに原因が分かったり、目に見える問題ではありません。
悲しみの感受性が強く、普通の人には理解されない類の、その人にしか分からない寂しさ、悲しみを作り出してしまうのです。
世界中が自分の味方だと実感しない限り、海王星の人の孤独は癒えないのではないかと思う程です。

アルコールは海王星の象意の一つですが、お酒からは他人と個人の区別が付かなくなる合体感、万能感、陶酔感が生まれます。
現実の不安や孤独、空虚感は、飲酒した時の忘我状態、多幸感によって一時癒されます。
それが忘れられず疾患者は繰り返す様になります。
現実に直面すると自己崩壊に繋がりかねない人は、知らないうちに飲酒による自己防衛しているとも言えるのでしょう。
しかしアルコールに頼るあまり、ますます現実に立ち向かう力を失わせ、引き返す事も出来なくなっていく、死に至る恐ろしい病なのです。

意識と無意識の境界が曖昧になるうちに身を滅ぼす、まるで真綿に首を絞められる様に、見えないものに徐々に徐々に取り囲まれ、そこから逃れられなくなって命を奪われる。
海王星からはそんな恐怖を感じます。
実に怖い星、性質が悪いといっても良いと思います。
また、その家族にある人は被害者となり、同じくお酒の犠牲になって地獄の苦しみを味わいます。
共依存にある家族は疾患者をコントロールしようとせず、自分のために生きるべきなのです。

一方で、芸術的な才能がある人は、飲酒による陶酔が好きなのと同時に、素晴らしい感受性とインスピレーションをお持ちになっている事が多いと思います。
先生の海王星は水星と90度、太陽木星合と120度です。

一度アル中になったら、2度と元には戻れません。脳の委縮も始まり人格も変わって行きます。
作中にも有りましたが、ぬか漬けのキュウリが元の生キュウリに戻れないのと同じです。
生涯、健全にお酒をたしなむ事はできず、飲み始めれば再び中毒症状が出てしまうのです。
お酒の魔力に勝って、断酒を続けることは本当に大変らしいです。
退院した5人に一人しか断酒を続けられないとありましたが、これが現実なのです。

先生は水瓶座に金星、木星、太陽、天秤座に海王星、火星、(月も?)を持ってトライン。
軽快なテンポや表現力は、この辺の配置に依るのでしょう。
本の中でもご自分の事を、まるで他人の事の様に俯瞰的に、あっけらかんと書かれています。
太陽木星合は海王星の調停は有りますが、獅子座冥王星とはタイトに180度。
軽いタッチからは伺い知れない、創作に当たっては命を削る位に徹底的に打ち込む漫画家さんなのでしょう。
ギャグ漫画を描くと言う事は、ご自分が例え辛い状況にあっても面白い事を発想し続けなければならないので、シリアスな漫画を描く方がよっぽど楽なのだと言います。
90年前後ついに描くのを放棄され、失踪したのちホームレスや配管工となり、大きく生き方を変えた時は、T冥王星が蠍座でT字を作っていました。
幼少の頃、ご両親の離婚によって寂しい思いをされたとの事も、さらりと少しだけ書かれていましたが、月は天王星と90度のみ。
この時の体験が根にあって、お酒に溺れる様になったともありましたが、陰鬱さを感じさせない漫画のタッチは吾妻先生の独特のものです。
2005年、失踪日記が多くの人達から評価され、様々な賞を授与された時、海王星同士はトライン。
世の中の人達に共感された事によって、これまでの孤独や苦しみが報われ、浄化された時期であったと思います。

先生は私にとって大好きな漫画家のお一人です。
どうか、これからもお体を大切に長生きされますよう、いつまでもファンの一人として熱く願っています。


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