ハウスの水平軸、横の1室7室は自分と他の人との公平な横の繋がりを表します。それに対して縦の10室と4室は、地位の高い人低い人との縦社会の繋がりです#59092;

10室には地位を向上させたい、偉くなりたいという野心が発生します。

月があれば権威に弱く、地位のある人を特別視します。土星があれば年若い時、地位や身分のある人に反発しながらもやはりどこかで妬ましく思ってしまう複雑な気持ちが生まれます。

女性の出生図の10室に男性を示す太陽、火星、家父長的な土星などが入っていれば結婚する相手や、付き合う相手は社会的ステイタスが高い人を好みがちですが、これはあくまでも目に見える形でなのです。

反対の4室は10室から見ると地位が低く見られるのですが、発想は真逆です。真夜中の海の底にあるようなこのハウスは、実は目に見えない心理面での頂点なのです。

4室は一般的には家、故郷、両親とあります。その個人が属している心理的な大地。蟹座と関連した場所なので、心理的な気持ちの上での拠り所なのです。単なる血の繋がりで考えた場合、肉体や遺伝といった2室で見る方が近いと思います。

普段意識はしていないけれども、4室のベースがあってこそ育っていける。例えば日本人なら、日本人的な心理反応、行動特性などありますが、子供はこの日本という社会の中で地に足を付けて育っていきます。何が正しく何が間違っているか、という良心や価値観は、両親や先生、仲間など家庭や地域の人達と触れ合い共感することで育っていくのです。決して知能で学ぶものではありません。

また人は仕事から帰って家というプライベートな空間で休息し、活力を補充します。さらに眠りに入ると無意識からのエネルギーを吸収し、リフレッシュされるのです。家族は同じ家の中で眠りますが、集合的なエネルギーを確認することによって、心理的な落ち着きと余裕が得られる事になるのです。

こういった共有されたルーツを表す4室は、人が人として活動するための心理的パワーと支えを提供します。ICとは地表に上がってこない地下の頂点、意識できないけれど活力の供給源となるところです。人の目に触れない所IC付近にある天体は、一番目立ちにくい天体で控えめです。しかしこのように重要な働きがあるのです。

心の面での地位の高い人と言うのは例えば教祖のような人ですが、宗教家などは4室が強く太陽などで強調されている場合が多いそうです。またここに太陽などがある女性は、心の面で最も深い共感力、包容力を示す人を好み配偶者に選びます。

包容力のある心理的な拠り所をもつ事により活動的に生存できるのですから、目立ちにくい4室は意識して注目したいと思います#59093;