最近、表現活動をされる方のチャートを観る機会が続いたので、まとめてみたくなりました。

才能の2室は、持って生まれた豊かな感性を表し、クリエイティブな5室は、感じたり、沸き起こったものを表現したい気持ちが強いです。

2室は手放さない性質。
5室はアウトプットする性質。
矛盾しますが吉角で結び付いた場合、豊かな才能を表現する、といった統合化がなされます。


1室から見て5室は120度関係ですが、個人を肯定するので、9室とともに自分にとって気分の良いハウスです。
自意識を拡大するため、自分が気持良く高揚するための部屋とも言えます。
火、土、風、水、同じグループの三角は、それぞれを補い合う働きもあるので、5室は、1室や9室の意味を補足する事もあります。
例えば、1室に否定的な星が入っていたとしても、5室や9室に肯定的な星が入って補強している場合、生活をエンジョイしていたり、人生に楽しみや喜びを見出しやすくなるといった風です。
本来、5室は仕事など実質的な面においては、あまり役に立たないものです。

エネルギーの流れとしては、4室で個人の力を充電した後での、放電や放出。
情緒やエネルギーを充電した結果、放電したくなるのです。
表現は、中身が空っぽだったらできません。
遊びも、くたびれていてはする気が起きません。
エネルギーをチャージした後、作りたい、表現したい、創造衝動が起こり、外に向かって吐き出そうとする場所です。
他人の要求には応えようとしません。
獅子座のナチュラルハウスですので、自分を外に向かって表現したい、話は人のを聞くより自分の話を聞いてほしい、わがままな子供になれる部屋です。

また、恋愛、子供など、愛する人へのエネルギーも注ぎやすいでしょう。
クリエイティブな活動をされていた方が、お子さんができると、ぱったりとその衝動が枯渇したようになったり、恋愛に縁がないなどど思われる方の場合、夢中になれる趣味をお持ちだったり、制作のお仕事を精力的にされている事があります。

5室は個人的な生きる喜びを見出しますので、やはりエネルギーソースは一緒なのだと感じています。
生命力に溢れ、自分らしく盛大に盛り上がれる部屋。
内面から溢れだしてくる強い情動は、はけ口があればそちらの方へ流れてしまうようです。

このハウスがエネルギーに溢れてる方は、小説の執筆、イラスト、漫画制作、工芸や造形、ダンスや舞踊など、芸術的な活動に打ちこまれている方がやはり多かったです。
自宅でコツコツと才能を磨き、将来を夢見て活動されていたり、仕事として実を結ぶよう頑張っている方、また自分だけで満足する趣味として楽しまれている方も、もちろんいらっしゃいます。

大抵、芸術的な活動をされる表現者は、他人の押し付けによっての作業では満足しないし、持てる才能も出しにくいでしょう。
5室は遊んでいたい、6室の様に役に立ちたくはない、といった場所ですが、それでも仕事になってしまうのは、6室、10室の天体とミューチュアルレセプションになっているケースや、社会的なステイタスの10室の天体や、肩書のMCとの120度があって連動しているケース、2室、10室のカスプのルーラーが5室に入っているケース、などなどです。
また、5室そのものに、仕事に関する太陽や水星があれば、クリエイティブな職業に就く可能性もあります。
楽しみや好きな事が、職業として成り立つ可能性が強いでしょう。

海王星や木星などの拡大天体が絡むと、作品数が多く、夢のある楽しい事を生み出す作業において枯渇しない多産系の作家さんになるでしょう。
反対に5室の天体に対して凶星との凶角がある場合、平坦な道のりではなく、何かとスムーズに行きにくい傾向があります。
締め付けを与える土星との凶角は、望みに対して、そんなに上手くはいかないものだ、世間一般の常識とはこういうものだ、などと夢に対して臆病にさせ足を引っ張ろうとします。
際限なく力を出し切らせようとする冥王星との凶角を持つ方は、制作を続ける事で摂食障害になったり、締切前の切羽詰まった状態の時、突発的な精神不安に陥り入院された方もいました。
創作する事が好きであるにも関わらず、病むきっかけになるというのは大変お辛いと思います。
しかし、5室は人生の冒険も厭わない性質を持つ部屋です。
ドラマチックに乗り越えようとされるでしょう。


2室、5室などのサクシデントハウスは、アンギュラーハウスの結果として得られる所有物を示す部屋です。
2室は自己の所有物。
持って生まれた才能や資質、親から受け継いだ宝。
自分自身が持つ特技や技能は、仕事として収入に結び付ける事が出来るため、金銭の部屋として観るのです。
海王星があれば、文才、芸術的な才能が収入に繋がる可能性があるなど、どのような種類の天体が入っているかで、切り売りする分野の事が分かります。

2室5室は配置的に90度関係になりますので、通常は2室で稼いだお金を5室の遊びで使うといった流れです。
やはり、趣味や道楽、楽しみ事にはお金がかかるものなので、2室とのスクエアはそれによる出費を表します。
放出といった5室が強い結果、お金には執着しない性質が強まり、お金は貯まりにくいという風になりやすいです。
2室が強い人は、お金に対して本当に稼ぎたいと思っていますので、5室に天体があってもそれを否定し、好きなことはせず、クライアントや商業ベースのニーズに合わせた創作をします。
2室と5室は通常はスクエア、否定しあう関係ですので、このようになりやすいです。

しかし、ハウスの大きさによって2室5室の天体が120度関係になる方もいますが、この場合、自分の好きな事、芸術、表現といった活動が収入に繋がりやすくなります。

経済活動と創作活動のエネルギーが連動しているため、上手く統合化されていると5室はただの遊びではなく、収入を意識しだしたとたん、創作意欲が刺激されるといった風にも現れます。
2室の商業的な才能を、クリエイティブな活動に生かす事が出来るのです。
面白い事がお金になるのは、60度や120度、そして2室が強くても、注目を浴びたり、自分の事を曝け出す事には、あまり抵抗がないかも知れません。
5室とともに6室が良いと、クライアントさんの要求にもキチンと応えられる能力があるでしょう。


また、暖かく見守る小天体セレスは、何らかの創作活動をされている方のチャートに、重要なポイントで配置されているケースを良くお見かけします。
創作活動に対して夢を持ち、地道に頑張っていらっしゃる方、表現活動をライフワークにされる方など、これまで調べた結果

MCと合して、5室天体ととトライン
5室カスプ、ルーラーと合
2室5室天体、MCのグランドトリンに対し、カイトの軸
5室の天体、MCとともにグランドトリン
5室天体とはトラインで、ペンタグラムの一辺を担っている
2室や5室の天体に、寄り添って見守るように合している・・・

面白いように効いているケースが多いのです。

セレスは育成天体ですから、まだ未発達な才能を、何の見返りもなく気長に温かく見守り、育てる事が出来るのです。
創作活動をされている方、漫画家、作家の卵の方に本当に多いと感じる配置です。
あせらず、ゆっくりでもいいから、素晴らしい作品が書けるようにと願い、続けられるのです。
そして、このような配置を持つ方が、いつか実を結び世間で認められる様な作品を作り上げるのかも知れません。
この配置がなければ、早々に諦めてしまわれるかも知れません。
母親のような目線で才能を応援し育てるセレス、小天体ですが重要な星だと思います。


地平線で割った地上部分は結果領域、地下部分は原因領域、地下部分に天体が多い人は才能が豊かで、家でひたすらコツコツ制作される方が多いですが、地上部分に天体が上がっている方が、より成果を出しやすくなります。
12室の天体と繋がれば、インターネットを通じての活動として読む事が出来ます。
地上に天体がない場合でも、動きの遅いトランジットの天体が10室に入ったり、MCに重なったりした時にチャンスが来る事があります。

MCにT天王星が120度、環境改善、職業において新しいチャンスがくるという運気の方は、数年来連絡をされていなかった漫画専攻の恩師から、思わぬ仕事のお誘いが来たそうです。
数年ペンを握っていなかったとのことですが、思い切って懐に飛び込まれたのです。
MCとT天王星の120度は、思わぬ幸運を意味し、社会活動に関しての成功を意味します。
新しい良い波に乗って、ご活躍される事を願っています。