90年代はワールドミュージックにはまっていた事もあるのですが、マラヴォアもその一つです。
カリブ海が生んだ至福の音楽と言われ、オーケストラのヴァイオリンの気品ある音色、フランス語の響き・・・
凡てが心地よさを与えてくれます#59130;
そして驚くべきことに、このマラヴォアというバンドはアマチュアだったのです。

カリブ海に浮かぶ小さな島の中でプロとして成功する事は、規模的にも不可能に近いと思います#59043;
やはり統治国であるフランスや、アメリカに進出をはかるという方法しかプロとして成功する道はないはずでした。

しかし、あえて彼らは島に残り活動する道を選びました。
そのため生活の糧は別の仕事で稼ぎ、バンドとしての仕事はあくまでも趣味の範囲内でという原則をもたなければならなかったのです。

当然活動は制限され、海外へのツアーなどは不可能で、メジャーとの契約も不可能でした。
しかし、このことが彼らの音楽の素晴らしさを生み出すきっかけになったのかもしれません。

彼らが「アマチュア」として活動を行っていたからこそ、商業的な要求に左右されない、追求したい音楽が実現できたはずです。もちろん地元の人々も一体となって、彼らを応援したでしょう。

そして1980年代後半に出した「ジュ・ウヴェ」が世界的に大ヒットし、ついに彼らは「世界一のアマチュア・バンド」と称えられるまでになりました。