太陽と月は日々連綿と交差していますが、この交点であるヘッドとテイルは、チャートから読み取れる、現世を越えた時間の流れ、今生での使命を読む事が出来る重大なポイントです。

ドラゴンヘッドとドラゴンテイルは、地球から見える月の軌道と太陽の軌道が交差する点の事ですが、北半球を上昇して横切る事から、ヘッドをノースノード(ノードは結び目)、南半球へ下降して横切る事からテイルをサウスノードとも言います。
月は個人的な天体、太陽は社会的な天体、この2つの天体が交わった点が、個人と社会の密接なポイントとして作用するのはとても自然です。
自宅の窓と社会の窓が両方開かれていて、容易に行き来できるイメージだと思います。

しかし、ヘッドとテイルの意味は大きく異なります。
北はハウスで言うと1室から6室で個人に関係する領域ですが、社会の意向を個人の意向に引き寄せる形ですので、個人の社会的な発展を意味し、また南は7室から12室の社会的な領域で、個人の意向が社会の意向に引き寄せられる事から、社会的な制限、責務と言う風になるようです。
黄道と白道の交差する点で太陽と月が0度、180度になった時、日食、月食が起きますが、古来の人は、まるで大きな龍が太陽や月を飲み込んでいるように考えたため、ドラゴンと呼ぶようになったのだそうです。

ヘッドは、新しい人生を創造していくエネルギーに溢れた、未来の希望に通じる開運のポイントでもあります。テイルは経験してきた道と、その記憶に類似するような事を暗示しますので、過去生を表すとも言われます。

自由意志が無い所なので、どうしようもなく、訳もなくといった事も起こり易いでしょう。
天体ではないので、ツボの様な場所で、ここにトランジット、プログレス、シナストリーでの天体が接触する事で、潜在的なエネルギーが表面化、顕現化するのです。
なので私は、アスペクトでは合のみを取り上げて観ています。

また、シナストリーで太陽、月などの個人天体と合している相手などとは、相手を自分のソウルメイトのように感じる事があります。
ヘッドの場合、出会って間もなくから、相手の事をとてもよく理解できると思ったり、分かり合える相手だと感じる事でしょう。愛想を良くして自然と近付きたくなります。
一方、テイルでは、その関係は相手の事を親密に感じながらも、深層では、もういいやと手放そうとするかも知れません。関係をおざなりにしたりします。

ヘッドは、未来が開けていて惹かれるもの、自立するためのチャレンジの方向性。
テイルは、慣れ親しんだもの、心地良く楽だけれど、あまり発展性はないもの。

ヘッドは、合した天体、またはサイン、ハウスの象意を追求する事で、利益を被ることがあります。
テイルは、合した天体、表す事柄には、無愛想になったり、マンネリ感を覚えます。

私事ですが、タイトなセレスとテイルの合を持ちますが、子供が好きだったので大学は自然と保育科を選びました。
動物達や幼児さんには良く懐かれる方です(笑)
保育士をしていた経験もありますが、育成天体セレスのおかげか気長に相手をしたり、成長を見守る事には慣れている方だと思います。
しかし、やはりテイル、今生では特に目指したい方向性ではないけれど、苦手ではないので何もない時にとりあえず続けられる事、といった風だと思います。
ヘッドの方は金星と合で、これも現在使いこなしているとは言えませんが、確かに金星期には、音楽や漫画など、趣味を分かち合う個性的な友人達によって刺激を受け、感性の世界が広がって行きました。
コピーのみの(爆)ガールズバンドをしていたのもこの頃です。
劇団員の人とのお付き合いもあり、頻繁に小劇場へ通っていた時期もありました。
5室なので趣味には恵まれ、金星期は楽しかったという思いがあります。
やはり、ヘッドと合した天体の年代、また天体が表す事象や人物には、ワクワクした可能性が開けているといった実感を持っています。
このヘッド、テイルと合した金星、セレスの軸は、土星、天王星の軸と、ミスティックレクタングルを作ります。
対人では要領が悪く偏屈になりがちですが、これに対し、人情的に暖かく振る舞いたいスイッチが入るため、とても和らげていると思います。

またトランジットでは、この点に天体が通過すると、新しい出会い、別れといった様な人間関係の出来事や、引っ越しや転職、環境の変化などが起きやすくなります。
木星通過の時期にはやはり、人間関係が広がった実感を持ちますし、土星の時ではPTAでの責任を被った時期と一致していました。
相性や過去を検証する時、是非ヘッドやテイルの位置もチェックしてみて下さい。
きっと、様々な事が符合すると思います。