ホロスコープで未来予知する方法の一つにプログレス法(進行法)というのがあります。その中でも一番多く使われているのが一日一年法といって、出生図の一日後の図を生まれて一年後の運勢と観るものです。これによって、だんだんと本人の中で性格が変わってきたり、趣味嗜好が変わってくる状況などを読み取る事ができるのです。同じく未来予知法のトランシット(経過法)は外部からの出来事による影響ですが、プログレスはあくまでも内面からの変化による影響で、まるで体内時計のようなものです。#59092;

両方を見て未来の影響を予測しますが、やはり基本は出生図を元にします。占星術の原則に「出生図は人生における全ての事を表し、また出生図にない事は起こらない」とありますので、出生図にあるソフトアスペクトの幸運な星に対して、トランシット、プログレスのハードアスペクトの不運な星がかかった場合は、それほど心配するような事態にはならないと思いますが、出生図にハードアスペクトの不運な星がある場合、トランシット、プログレスが切っ掛けで、大きく表面化したり現実になってしまうので注意が必要です。その時期になったら充分警戒しなければいけないと思います。

またプログレスは、起こる事態の心理状況の準備、トランシットは事態の引き金として考えます。どちらかが良くてどちらかが悪い場合でも、相殺して作用が無くなる訳ではないので、結果としては傍目にも気の毒な事態が起きていたが、心理的には意外とラクだったという場合と、表面はそれ程波風が起きなかったものの、精神的には追い込まれて辛かった、というような事になるでしょう。

またプログレスで使う天体は、動きの速い太陽、月、水星、金星、火星の5天体です。影響は0度が一番大きく、もしなければ180度、90度、120度の順で観ますが効果は弱くなります。そしてプログレス同士、プログレスと出生図の天体同士のアスペクトで判断します。トランシットとプログレスのアスペクトは普通は見ませんがもしピッタリの場合であれば、やはり天体の勢いは付くと思うので考慮します。そしてプログレスの場合は、オーブはピッタリか1度と狭く取ります。

プログレス(以下p)太陽は大体1年で1度進みます。ゆっくりですがその人の目的意識を表すので非常に重要なのです。何のために生きているかという事を提示してくれるので、生きる目的が見つけられないという人はp太陽から検証していく事をお勧めします。p太陽は30年経たないと次のサインへ移行しないので変化が分かりづらいと思われるかもしれませんが、その場合は一年ごとに違う意味を持つサビアンシンボルを読むと、細かい方向性を捉える事が出来ると思います。また出生図の天体にp太陽が重なると、その天体の意味を明るく公認するのです。例えば金星と重なれば、喜びや楽しみを追求するし結果、結婚や出産、趣味を仕事にするといった方も出てくると思います。ご自分のp太陽がサインやハウスを越えた時は、目的意識が変化する時ですのでこれからの事を考えてみるチャンスだと思います。

p月は2年半で一つのサインを移動し、27年半で12サインを一周します。月はもともとその人の生活状況、心理状態を表しますので現在どのサインやハウスにいるかで、今一番関心がある事、自分の立ち位置などを確認する事が出来るのです。

p水星p金星p火星はp太陽の進行速度と前後して進みます。しかしこの3つの天体には逆行があり、順行に比べ内面的な部分を発達させるのです。天体が逆行すると、何のために行うかという目的が失われがちになり、過去の事を反芻して考えたり繰り返したり、じっくりと取り組むというスタイルになると思います。p水星は仕事、勉強の変化。p金星は趣味や異性の好み、感性の変化。p火星は行動傾向ややる気の問題を表します。

またプログレスは相性の面においても見逃せない部分です。付き合った当初は0度や180度、120度で惹かれ合ったり好感を持っていたとしても、数年経って90度の関係になると関係が壊れる事があります。プログレス以外でもシナストリーで強力な座相があればその限りではありませんが、異性のタイプが変化するというのはプログレスに起因していると思います。

ままみは3年程前からp太陽が、蟹座から獅子座へやって来ました。気を使う性質だったのに、やはりあまり回りに我慢しなくなり、なるべく好きな事をやって生きたいという獅子座の目的意識が表れてきたのを実感しています。ただし6室なので細かい所に目が行ったり、周りから望まれている事はそつなくこなしたいと思っています 。#59093;