ちょっと遅くなりましたが、今月は六白中宮、12日、21日、30日と年月日の星が揃う三番揃いの月ですね。
お水取りや祐気取りなどされた方も、沢山いらっしゃったかと思います。
私は20日からの土用期間に入る前に、吉方を同じくする主人と、湧水の豊かな大垣~養老温泉の方へ出かけてまいりました。
少し奮発して山里の中腹にある老舗旅館に泊まり、和風情緒と美しい自然を満喫してきました。
宝石箱のような濃尾平野の夜景、マイナスイオンに包まれた養老の滝が何より素晴らしかったです。
静寂に包まれた山の中では、鹿の鳴き声だけが響き渡り、美しい星空を眺め、何もないという贅沢に癒されました。

吉方位へ出かけると、気持ちが良い、気分が清々しくなる、良い事が沢山あったという感想が多いですが、これもまちまちで、人によってはあまりそういった気がしない、そうでもなかったと感じられる方もいます。
これには様々な要因があると思います。
吉方位は出掛けさえすれば、その場ですぐラッキーな現象が起きる、と考えるものではなく、簡単ではありますが奥が深いのです。

大吉方位である九紫の回座する方位へ出かけられた五黄の方は、あまり良い事がなかったとおっしゃられました。
三盤揃いの日、本命星は巽宮(東南)に回座していました。
中宮が重なる日は大変気が濃いので、自分の本命星が入った宮の吉凶現象が起きやすくなります。
この方は、以前東南へ暗剣殺方位で移転した事もあり、その凶意が出やすい日でもあったのです。
あまり良い日でなかった、と思われるのは、こういった事でもあります。

移転などで方位を使った場合、方位現象が現れる時期は、本命星が中宮した時、使った方位に自分の本命星が同会した時、使った方位の星に自分の本命星が同会した時などです。
今年は六白中宮ですから、六白金星の人にとって物事の決着をみますので、三盤揃いの日は何事においても結果が出やすく、これまで使ってきた方位の現象も顕現化する可能性が大変高い日でもあるのです。
これは吉意凶意、人それぞれ、それまで蓄積してきた運が、極端に出やすいといった事でもあります。

また、お水取りに行ってから、その後しばらく具合が悪くなった方もいます。
聞けばやはり凶方位への移転があったり、家相にも問題があったようです。
しかしこのように吉方位に出かけて、嫌な事が起きるのは、全く問題ではありません。
これまで、知らず知らずに取ってしまった凶意の毒出しであると考えて下さい。
吉方位に出かけ良い運気吸収したため、これまで取ってしまった凶意を外に出そうとする作用が働いたのです。
凶意は、出さなければずっと溜まったままですので、吉方に行って具合が悪くなっても一時的な事ですので、心配はありません。
これは漢方薬で言う好転反応のようなもので、体に溜まった悪いものを出して症状を改善させようという働きと同じです。
必ず、潜在的な運勢を底上げしていくので、その場で効果を感じられなくても大丈夫です。
最初、持ち前のマイナスだった運気が、少しずつプラスに転じますので、継続して吉方位を取り続ける事により、そういった現象も消えていきます。
実際の家の中でも、入れ替わりに良い気が入れるように、出発前に掃除をしておくのが吉です。
スッキリ整理された家の中では、持ち帰った良い運気を溜める事が出来ます。
せめて寝室だけでも整えて行くと良いでしょう。

初めて行く方は、何かとこれまでに溜まったものが出やすいのですが、現象が素早く現れやすいのが東と南です。
これらの方位は、何事も顕現化しやすいのです。
もちろん吉意も現れやすいですから、その場でラッキーな事に巡り合う可能性も高くなるでしょう。
そして、吉方位に出かけ、とっても良かった~と感じた人は、幸運を受け入れる心の器を持っていたとも言えます。
例え小さな事であっても、それを受け止められる心の器があったからこそキャッチができるのです。
反対に平安無事でいる事を当たり前と思っていては、幸せな事を幸せと認識できないかも知れません。
考えがネガティブ寄りになってしまう人、気に対して感覚が鈍めの人、気持ち的にも頑固で屈強なオーラを持った人も感じにくいかも知れません。

幸せな事を幸せと認識できる事は、人生をとても豊かにしてくれると思います。
こんな良い事があった、親切にされた、無事に過ごせた、と些細な事でも、どれだけ喜ぶ事が出来るか、感謝する事を心がけると、どんどん幸せを呼び込める体質になるでしょう。
表面的な事、内面的な事に関わらず、幸せを敏感に感じ取れるような人になれるよう、私も是非、心がけたいと思っています。

私は、後二方位を残して全方位の吉方位取りを制覇します。
何年もかけて取ってきましたので、自然に気が長くなります。
気学を学んでいると、あまり結論を急がなくなったと言うか、周囲で起きる現象においても変化していく事を見据え、捉え方が少しづつ変わってきたように思います。
何より物事を長い目で観る事が出来るようになった事が、良かったと思っています。

「幸せは心が決める」私の好きな言葉ですが、心が幸せな場合、自然に吉方位に導かれますし、ネガティブに傾き、そうでない場合、凶方位に行く事が多いようです。
方位の上手い使い方は、まず形から吉方位に入り、心の状態も吉にしてしまう事です。
そのため、吉作用を受け取れる心の準備をする事が大切だと思っています。
心の準備が整ってこそ、多くの幸せをキャッチする事ができるのです。

今月はあと、30日が三番揃いになりますが、お水取りの場合、土用期間なので気を付けて下さい。
流派によっては、お土取りはだめだけどお水は関係ないとする所もあれば、絶対するべきでないとするところもあります。
私の学んでいる気学は前者ですが、土用は土の気が次の季節に向かって大きく変化するため、土中からは五黄の腐敗壊滅の気が上がってきますので、土中から湧く地下水も全く無関係ではないと思っています。
他の日にも出来るならわざわざ土用に行う事はないと思ってますし、水も通常に比べ腐りやすい気がします。
なので土用期間は、吉方位旅行として使って頂きたいと思います。
またうっかり見落としがちなのが日破ですが、この日は南に破れが付きますので凶方位です。
気を付けて下さいね。