プログレス新月を越えて

声に張りがあってよくしゃべる母には、いつまでも元気なイメージがあったのですが、病気発覚から入院、それから、あっという間に、旅立ってしまいました。
夫を亡くしてからは、その供養に専念していたような日々でしたが、寂しいとも愚痴るともせず、しっかり生きなきゃという気概をだけを滲ませながら、桜の散る季節に、まるで小鳥が飛び立つが如く。。
自分の事は全て自分でしなければ気が済まない母でしたので、年をとってもやはり人に頼ろうとはせず、子供には迷惑をかけない、犠牲にはしたくない、を信念の様にしていました。
甘えて欲しい、やってあげたいと思っても、こっちは大丈夫だから、その分あなたの家庭を大切にしなさい、家族で美味しいものでも食べなさいと気遣われ、ほとんど介護らしい介護もできずに。。
最終的に私が一人で家の処分をする事を考え、少しでも負担を減らそうと、母はコツコツと不用品を片付け、コンパクトな生活をしていました。
その中で私に残してくれたものは、本当に必要で、本当に価値のある、大切なものばかり。
使うたび、眺めるたびに、母の愛が伝わり、気持ちが温かくなります。
お見舞いにいっても、必ず、(遠くから)大変だねぇ、と労い、帰りは、必ず、気を付けてね、と。
母の方がよほど体調が辛く、大変だったろうに。。
旅立つ前日も、か細い声で、気をつけて帰ってね、と。
これが最後に聴いた母の言葉でした。
どんな時でも気遣ってくれる親心が、なんてありがたい事かと、涙しました。
最後まで自立していて潔く、牡羊座の鑑ともいうべき母は、最後の瞬間まで、自分を貫き通して、あっぱれという他ない人生を送りました。
母親が元気な時はうるささとしつこさだけが勝って嫌っていましたが、今となってはなんてもったいない事だったのだろうと感じています。
あれもこれも母なりの愛情から来るもので、やり方や表現方法がまずくても、根っこの部分には無私の愛情がたっぷり湛えられていた事、尊さしかなかった事をもっと理解し、若いうちからそれに応えてあげられれば良かったのに、と思っています。

最近気付いたのですが、母親の、牡牛金星と蟹木星のミッドポイントと、私の双子太陽月のミッドポイントが正確に合でした！
牡牛と蟹は、暖かで家庭的な象意を持つ大好きなサインですが、私自身も、牡牛木星と蟹金星のミッドポイントに月が合しています。
干渉が多く、決して心地良くはなかったけれど、そこにはどれだけの愛情が含まれていたか。
そして、私の双子太陽月のミッドポイントに被さるように、父親の牡羊木星、獅子太陽のミッドポイントも正確に合しているのです！
これを知った時に、私は確かに父と母にしっかり守られていたんだなとありがたく思いました。

もし今、親とは考え方が合わないと拒絶してしまう方がいたとしたら、そのミスマッチは、生まれつきの親の資質もあるだろうし、育ってきた時代や環境によって培われた信念のようなものが原因かも知れません。
子供への理解が追い付かなかったり、表現方法や伝え方がまずかっただけで、決して悪気からではないのだとしたら、その愛情を受け取り、くみ取ってほしいと思います。
親は見えないところで、子供の幸せを四六時中願い、あれこれ悩んでいる事が無数にあるのです。
そして、子供から嫌われたら親はどれだけ悲しいか、逆ももちろんそうなのですが今は親視点から考えるとして、年を取れば取るほど、親を悲しませないようにしてあげて欲しいと思います。
偉そうに言ってはおりますが、今はもう戻ることはない日々を切なく思い返すだけの、老親の立場に近づきつつある私からのひとり言でした。

両親は本当に仲が良かった夫婦でした。
母は、明るく華やかで居るだけで、とパッと火が灯ったような人。
母の金星と火星はスクエアで、ミッドポイントはほぼ誤差無しの牡羊座0度、とても目立つ配置です。
おしゃれで魅力的な事は確かだったけど、せっかちでいつもドタバタしていました。
だけど、居ないと火が消えたように寂しい。
火サイン過多の夫婦は、若い頃は喧嘩も派手でしたけど根に持たずあっけらかんとしたものでした。
火がない私はついて行けず、冷ややかに見ていたものですが・苦笑
私の太陽月のミッドポイントと、金星火星のミッドポイントが正確に合。
いつまでも情熱的で仲の良い夫婦の金型がインプットされています。
寂しそうな母の様子を見て、父親が空から、そろそろこっちへ来るか？と呼ばれたのかも知れません。

両親ともあの世に行ってしまったので、ますます仏様とのご縁が深まりました。
夫婦位牌なので、住職が、戒名を並べた時、夫婦で対になるようにして下さいました。
仏教で、慎み敬うという意味の「恭敬」という言葉があるのですが、恭に対して敬、海に対して岳、春和の候の、春と和が対になっています。
春という字は、軽やかでウキウキして、母のイメージにピッタリ。
人生の始まりと終わりも春で迎え、これ以上ないような戒名にして下さいました。

プログレス新月を越えた今、実家が真言宗なのもあり、神秘的な密教と様々な仏様に非常に興味が湧いています。
お不動様もお大師様も大好き、大日如来様のお姿はとても美しくて、眺めていると高揚してきます。
空海さんは生きながらにして即身成仏になる事を唱えていらっしゃいますが、生きているうちに幸せになりましょう、と説いているのだと自分なりの解釈をしています。
仏教は、亡くなってから極楽浄土へ行く幸せを約束するようなものが多い気がしますが、密教は神道並みの現世利益色が強く、生きている時が大事、と謳っているように思っています。
最近の良き買い物は、高野山の塗香とミニ木魚で、般若心経を唱えるときにポクポクしています。
位牌の向こうで両親がニコニコしながら、ありがとね～と言ってくれていそうな気がしています。

最後に大変畏れ多いと思いつつも、ご真言の中で最も開運をもたらし、功徳が得られる光明真言の動画を貼らせて頂きました。
法要の時に唱える宗派もあるので、なじみある方も多くいらっしゃると思いますが、諸仏諸菩薩のご真言をまとめたものであり、亡くなった方の供養に絶大な癒しがあると言われています。
皆様のご幸運、お祈り申し上げます！

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コメント 4

ままみさん、お悔やみ申し上げます。
素晴らしいお母さまだったのですね。
温かな思い出をままみさんの心に残して
に旅立たれ、お母さまの子育ては大成功だった
と思います。
ミッドポイントの度数が同じというのは
刺激を受ける敏感なポイントが共通している
ということで興味深いです。親子ってこういう点も
似るのですね。
P新月を越えられたとのこと、
新しいサイクルのスタートおめでとうございます！
仏様とのご縁が深まり、心穏やかな日々となりますように。
by リマーナすず (2023-10-07 01:04) 

すずさん、お久しぶりです！！
お読み頂きコメントを下さるなんて、感激です＾＾
母をそのように言って頂いて、ありがとうございます！
そうなんです。
葛藤がなかったわけではありませんが、そんな事、私が誕生してから、脈々と絶え間なく注ぎ続けてくれた母の愛に比べたら忘却の彼方へ飛んで行きました。
母自身の資質や、子供に対してなりふり構わず、一生懸命になり過ぎる事が仇になっていたと理解しましたから。
人生の結果は最後で分かると言いますから、最終的に、愛された思いを沢山残してくれたので、すずさんのおっしゃる通りかも知れませんね。
そういえば、病気が発覚する数か月前、電話で、私の事が愛しい、と言っていてビックリしたのと同時に、凄く満たされる思いがしました。
普段そんな事言わない人なのに。
この先の命の流れを、魂が分かっていたのかも知れません。
母の人生は、大変だった事、辛かった事、沢山あったけれど、最後まで頑張って生き抜く事ができました。
どんどん無欲になって、心が綺麗になって、母の魂が磨かれているのを感じていました。
人の本質だけ抽出出来るとしたら、母は凄く純粋な魂を持って生まれたんだろうなと思います。
私の方こそ、母が愛しい、そして可愛くて仕方がないのです。
照れてしまいますが、私も家族に愛の言葉を口にした方が良いなと思いました。
時々は思い出してくれると嬉しいので。

ハーフサムでも、私の太陽月を中心に、母の金星木星、父の太陽木星が1本のツリーになっていて、これも大好きな配置です。
晩年、両親はお互いのいない所で褒め合ったり、感謝し合っていました。
病気で辛い中、家族は魂を成長させていった感じがします。
母は、赤ちゃんや動物が大好きで、見るとすぐ話しかけていました。
クマのプーさんがお気に入りでしたが、確かにプーさんの体型って赤ちゃんみたいだし愛らしいですよね。
棺にも、プーさんのぬいぐるみに囲まれながら、母は荼毘に付しました。
夢にも、私が若く一番良い年頃だった時代に合わせた45歳ぐらいの姿で出てきてくれました。
あの世で再会できる事が楽しみです。

日本は八百万の神々や、如来、菩薩、明王の仏様に、天部の神様。
生きている時も、あの世に行った時も、サポートが用意されていて手厚いと思います。
好きな信仰をする自由があって、なんて素晴らしい国なのだろうとつくづく思います。

何かすずさんのコメントに便乗した形で、余計な事まで書き過ぎました・汗
長々お読み頂き、ありがとうございます。
すずさんのこれからのますますのご活躍、お祈りしております！

by ままみ (2023-10-07 21:53) 

ままみさん、お久しぶりです。
昨年はお父様が旅立たれ、
お母様も旅立たれたのですね。
ご冥福をお祈りします。
大変でしたね。
お父様とお母様きっとあちらの世界で
仲良くされている事でしょう。

お母様は明るく素敵な方だったのですね。
読んでいるうちに泣けてきました。
14年前に旅立った私の母も牡羊座で
やはり明るく子供みたいな人で、よく叱られましたが、
両親には愛情いっぱい育ててくれた事に感謝です。
母は寂しがる人だったので、入院中は姉妹でずっとそばに付き添っていられて
良かったと思っています。

以前ままみさんに送って頂いた鑑定書を時々読み返しているのですが、
たまたま私もこの時期プログレスが新月を迎えて
バタバタしつつ非常に緊張しています。もうずっと自分に自信が持てず
ちょっとツライ感じですが、何とか過ごしています。

今年はあんなに夏が長くて暑かったのに急に秋になり
体が付いていかないですね。
ままみさん、どうかお体に気を付けてお過ごしくださいね。

by mint (2023-10-13 07:59) 

mint様、お久しぶりです！！
コメントをありがとうございます。
mintさんのお母様も牡羊座との事で、親近感がわきました＾＾

こういった事が続いた場合のこちらの風習で、こけしのような身代わり人形も棺に入ってもらいました。
不安ではありましたが、ｐ新月前に起こった事としてきっと意味があったのだと思います。
普段は雑で元気な母でしたが、病気や弱っている人には凄く優しいので、父の病気の辛さを自分の事の様に感じ過ごしていた事は、母の命をすり減らしていたのかも知れません。
自分もしんどくなってしまう、けどしっかりしなきゃという気持ちが、家族の事に関して一生懸命過ぎる母には負荷がかかって辛かったと思います。
母は病院で、亡くなった父を抱きながら、もうどこも辛くない、やっと楽になれた、大好きなおっとやん、おっかやん、おにいさんに会えるよと、心からの言葉をかけていました。
人生の終末期、父を気丈に見送った時と同じように、覚悟を決めた母はすごく強くて、私を気遣う余裕すらあって、なんて素晴らしい両親だったのだろうと誇らしく思わずにいられませんでした。
母を支えていた伯父も、やっぱり我慢強い妹だったなと感心し、褒めていました。
私も寂しい事は寂しいのですが、これからは酷暑や極寒のない、大丈夫かなと心配する必要がない、優しく気持ち良い風の吹くあの世で、両親は幸せに過ごしているからもう大丈夫という心地がしているのです。
夫婦位牌も、空いた方にいつかは自分の戒名が刻まれる事を母が意識せざる得ないため、何か心配ではありましたが、法要の度に夫婦そろって住職のありがたいお経を聴く事ができるので、良い事だったと思っています。
母を支えてくれた伯父も大分高齢ではありますが、社長として未だ頑張っており、１００歳まで生きる、と豪語しています。
足が悪いのですが、何でもよく食べ、好奇心旺盛、人の気をそらさない楽しい人で、私と夫を食事や買い物に連れて行ってくれたり、伯父の存在にすごく励まされています。
本当に１００歳まで生きて欲しいと願っています。

また、余計な事を書き過ぎました・汗
お読み下さいまして、ありがとうございます。
私も何とか過ごしていますので、mintさんも日々、お好きな事をして楽しくお過ごし下さい。
関東は日中は暑い位ですが、さすがに朝晩は少し寒くなってきています。
mintさんも、温かくして体調など崩されませんようご自愛下さい。

by ままみ (2023-10-13 16:34)