木星と土星で観る2011年の運勢（２）

前回に続いて、土星が入ったハウスで今年の運勢を観ます

試練の天体土星は、入ったハウスにおいて責任や忍耐、努力の必要性を与えますが、安定性を持つには必要不可欠な天体です。
土星は入ったハウスの意味に対して確実にするため、最初ある事柄をゆすぶり問題提起をします。
そしてその問題のある場所を、本人の気付きと努力によって改善させ、安定した確実なものにしていくのです。
土星を不幸な天体と考えるのは、最初のゆすぶりで壊れたままにしてしまった段階だけを見て言っているという事なのです。
なので起こった問題に対しては、成長課題と考え、反省の中から学んでいくのが良いと思います。
ハウスとの相性は、やはり現実的な2室6室10室が本領発揮という事になります。
通ったハウスやサインの意味は、やはりへこむといった事が多いでしょう。
盛り上がりはありませんが、最悪とまでいかないといった風になります。
今年の土星は天秤座を通過中、中ほどで折り返すように逆行が始まり、10度位で順行に戻ります。


1室にある時
個人の生き方を土星の基準に合わせようとするため、だいたいがそれに見合わないので息苦しく感じます。
適度な妥協がないため要領が悪くなりがちです。
生き方に厳しさが出てきて、自分で自分に課題を出すといったようなことも。
硬めの、少し怖い印象を持たれることもあります。
この時期は尊敬する人物や規範を求め、それに則ってルールに従ってしまう方が、土星が一周する29年後までこの生き方が続けられるので良いのです。
なのでどういう方向に向けるかが肝心な時です。
心身とも健康には注意する時期です。

2室にある時
土星は、安定した収入を得るためには、どこが問題なのかを提示してきます。
その中で、結果的に金額は多くなくてもコツコツと定期的に得られる収入を目指そうとするでしょう。
経済管理、金銭的な面でシビアさが生まれます。
家計簿をキッチリ付けたり、1円でも安いスーパーに走るといった事も。
平凡な毎日の繰り返しが、逆にこの時期の安心感に繋がったりします。
自分の感性、本能的な部分は抑制する傾向にあるでしょう。

3室にある時
こうあるべきという姿を土星が提示するので、知的活動に関して何らかのコンプレックスを抱かせるという事があります。
また、興味の範囲が狭くなり不活発になった気がするのですが、そうすることで一つの事が長続きするのです。
土星は決まったことだけを行い予定外なものをカットしていくので、いつもは図書館で寄り道するように、いろんな本を手に取るといった人でも、予定の本だけしか読まないといった風です。
集中して辛抱強く勉強に取り組みたい人には、最適な時期と言えるかも知れません。
土星は社会的な天体なので社会学、ビジネス学を学んだり、国家資格の勉強をするのに良い時期です。

4室にある時
家や家族に拘束されやすい時期です。
何か家族に問題が起き、家にいなくてはならないとか家族に対する義務が発生しやすいのです。
土星は老人も意味しますので、介護問題が起きるかも知れません。
感情の動きはクールで、また気持ちが表出できずに溜めてしまうかもしれません。
土星の安定や、形にするといった事から住居を決める＝家を購入するといった事もあります。

5室にある時
趣味が古風になったり、型にはまった様式的なものが入るでしょう。
伝統的で正統派といったようなお茶や生け花といった古いものに関心がいきます。
5室という一方的な気分の盛り上がりの場所で、土星といったようなあまり個性的ではない社会に適応した天体が入ってきますと、やはり社会性を意識せざるを得ない気分になっていきます。
その結果、普段ワガママな人でも気持ちが萎縮したり、冒険心が削がれるといった風になるでしょう。
しかし現実的で社会的な自己表現という事で、会社を作りだす人もいます。

6室にある時
いつもはマメに働かない人でも、規則的に働けるといった事になります。
土星は気分によって左右されない天体ですので気分が乗らなくても、とりあえず続けていけるのです。
しかし無理をして体を壊さないように。
土星は冷やす作用がありますで、病気にも注意が必要です。
体も硬くなりがちですので、ストレッチなどでほぐしたり、温めたりするようにして下さい。
規則的な健康管理も出来やすいので、食事の管理などこの時期に習慣づけをすると良いと思います。
ジムへ行くなど決まった習慣を作るのに良いと思います。

7室にある時
対人関係においてのルール作りの時期です。
対人関係で、土星は将来において必要ないと思った相手には、例えばトラブルといったような問題を起こさせ関係を断たせようとします。
いらない関係は整理して切ってしまうのです。この時期を境に関係が自然解消されることもあります。
また社会的な活動の始まり、デビューの場所ですので、気をつけなければいけない場所でもあります。
環境が厳しく、非難されたり文句を言われたり、駄目出しを受けやすい時期なのです。
歓迎されにくいかもしれません。
しかし他人から見た自分の姿を明確にしたり、社会的な自分を形作っていくという事でもありますから、今後の社会的な方向性も決まってくるでしょう。
土星は外側からの要請、必ずしも好みでなくても立場をキチンと作りなさいという事をいってくるのです。
また人から見て自分はどう映るのか、そういった視線で見ていきますので、おのずと自己評価は低くなりがちです。

8室にある時
水の象意である心理的なハウス、４、８、１２室に、硬い土星が入ると抑圧されたたように感じられます。
他者との関係や深入りが、やはり心情を伴わない事務的で機械的なものになっていきます。
本当は冷たくない人でも、そっけなくなることも。
人の気持ちがあまり見えてこなくなります。
しかし逆を言えば、気分を介入させない淡々とした関係が続けられるといった事でもあります。
土星が表すところの、お年寄りや年長者、古い伝統といった事で、受け継ぐものがあるかもしれません。
配偶者の収入が減るといった事もあるかもしれません。

9室にある時
何かを学び、研究するといった事が継続できます。
気分が盛り上がって熱中して取り組むといった事ではなくて、規則的に気分の変動もなく続けられるのです。
土星のある期間にこういった習慣を身につける事ができれば、去った後も自信がついてまだ続けることができます。
しかし土星は高望み出来ない天体なので、そこそこの結果しか出してくれませんから、試験などある場合は大きな期待はできません。
自分にふさわしい実力にあった結果が出るという事です。
こつこつ勉強をしても結果を出すのに時間がかかる、遅れるといった意味になります。

10室にある時
土星のナチュラルハウスなので馴染みやすく、困難な状況というよりも、土星の良い面の継続した安定性を最も発揮させやすい場所です。
例えば仕事の面では、役職に就くなど責任ができ、忍耐力を持ち気分にも左右されずこなさなくてはいけない状況が出てきます。
しかしここで状況を安定させ、社会的地位を確立させるのです。
社会的な面の自己像は、まじめで責任感が強くキチンとしているのでそのように振舞うでしょう。
一度確立したものはその後も継続し長続きします。

11室にある時
11室は未来に関してのハウスです。
未来に対してのビジョンが明確になると、人はそれに向けて努力したり準備できるので、このビジョンは現実にあるものではないですが大切な財産です。
ビジョンがあるのとないのとでは生き方に違いがでてきます。
土星が入ると、現実的具体的に将来のイメージを決めていきます。
夢のような大きな未来ではなく地道な未来を思い描きやすくなります。
土星の実際的であるテーマ、例えば、ビジネスや歴史などに関係したテーマで、人が集まるといった風になるでしょう。

12室にある時
12室は魚座のナチュラルハウス、水の柔軟サインなので土星の持つ性質とは最も性質が合わない場所です。
扱いが難しいといわれる海王星と土星のコンビにも共通して言えることですが、内側からのアイデア、自由な発想、想像力が働きにくくなります。
鬱状態、落ち込み、心の中に不安を抱えている人は、重くのしかかってくることもあるかもしれません。
心の迷路に迷い込んだような気分になるでしょう。
しかし良く考えれば、最も形にしにくく扱いづらいハウスの使い方を、ここで確立できるかもしれません。
心の修行、あまり人にも会わない時期ですが、浄化するのに適した期間と言えます。
自分の中の、もやもやとした不安や悩みに根本から向き合い意識化してそれに取り組む。
悩みが迷宮入りという事にならないようにしましょう。
ここは最後のハウスです。
何か取り残したり、悩みと向き合わず過ごしてしまうと再び表面化してきますので、ここでは漠然と恐れていたものと対決する必要があります。
次の出発に向けて持ちこさずクリアにして行きましょう。


土星の通過したハウスは、定期的な点検、ダメ出しを受けるのと同じです。
一般的に木星は歓迎されますが、木星の発展、膨張という状況ばかりでは収拾がつかなくなってしまう恐れもあります。
いらないものは切って捨てる、キチンと整理する。
シビアさも生きていく上では必要不可欠です。
スッキリとルールに乗った生き方、気分に左右されず継続できる力を与えてくれる土星は、考え方によっては大変ありがたい天体なのです。
優しい先生ばかりだと生徒も怠けますよね。
土星先生からは学ぶことが多くて宿題もてんこ盛りですが、頑張っていきましょう

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コメント 2

遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。昨年はお世話になりました。本年もよろしくお願いします。

土星。わたしは１０室で、息子は１１室の終わりにあるようです。

１０室も１１室も順調な室のようですが、まもなくやってくるであろう息子の１２室でまた心の迷路のようですね。そうなる前に何かしらビジョンが描ければいいのですが。
by なごみ (2011-01-10 10:06) 

なごみさん、お返事遅くなりまして失礼しました。
おめでとうございます！
そうなんです。
12室では見えない心の不安、靄がかかった様な心境になりやすいのです。
しかしそれに上手く向き合い正体を捉える事が出来れば、
1室では結果が出るように、しっかりとした自己の確立に繋がっていくと思います。
今年もよろしくお願いします。
by ままみ (2011-01-11 13:34)