春分点の冥王星

現在、冥王星は山羊座にありますが、この冥王星は軌道が楕円形なため、短い時では約11年間、長い時では約30年かけて１２サインを一周します。
現在まででは本来のサインである蠍座を一番早く運行しており、そこから徐々に伸びていき、山羊座には約15年、牡羊座まで来ると本当に30年かけてサインを通過するのです。

今から約55年後、随分と先の話で申し訳ないですが、冥王星は春分点を通過します。
スピリチュアルな海王星も同時期に蟹座入りし、スクエアを組みながら運行していきます。
冥王星と海王星という、銀河系の影響を太陽系の中に持ち込む2大天体がアングルに来るのです。
人類が冥王星を発見してから、初めて経験する冥王星の春分点通過は、一体どんなことが起きるのかと気になりました。
もちろん、その頃まで見届ける事はできませんが、スタート地点に入った冥王星は世界中を刷新すべく、地球規模の出来事を起こすことは間違いないと思います。

集団意識の強いサイン、蟹座は一つのまとまった集団へと意識を駆り立てます。
蟹座の海王星は統合された集団への強い憧れを持ち、人類に理想を掲げさせ、魂の故郷を追求するべく行動を起こさせるのではないでしょうか。

しかし危険なのは、蟹座の初期の方の度数には自己犠牲的な意味があるという事です。
個人よりも大きな国家や社会という集団に同化したり、またそのような体験をせざるを得なくなるという意味なのです。
個々の意思は大きな権力に抑圧され、犠牲になる事を美化し、理想とさえ考えられてしまうかもしれません。
特に5度あたりには、小さい集団が滅ぼされ大きい集団へ統合される意味のサビアンがあり、これは大きくみれば国家間の争い、弱肉強食の争いを意味します。

蟹座的集団に同化させる際に、双子座までの個人の自由や意思は一度消されなければいけない、というプロセスが必要なのですが、冥王星とスクエアなのでかなり危険な可能性があります。
理想を夢見たはずなのにそれはただの欺瞞であり、海王星の集団催眠がとけた頃には、実は間違っていて飛んでもない破滅への道を進んでいたとか、そういう事も考えられます。

春分点の冥王星は、人類史上初の出来事を引き起こすでしょう。
牡羊座の初期度数は常識に縛られず、人類未踏の事柄でも躊躇せず行動を起こせてしまうのです。
強い欲望も渦巻く事になりますが、人類は行動で可能性を模索するでしょう。

また、冥王星は、国家や民族など共同体のカルマを表す星でもあるので、そのカルマ解消のために破壊と再生を経て、根本を作り変えてしまうかも知れません。
もしかしたら、世界の国々を一つの国家としてしまう、といったような巨大な構想を冥王星は練っているのかもしれません。

牡羊座の3度あたりには、集団に同化する力がとても強く働くポイントがありますので、蟹座海王星の統合計画は、ここの冥王星によっても一段と弾みが付けられますし、集団に同化することで人類の新しいアイアンティティが目覚める、また、同化しないことにはその世界で生きる事が困難になる、といった風になるのではないでしょうか。
冥王星ですので、それに抵抗する術は誰も持てないということかも知れません。

冥王星と海王星は、軌道が中になったり外になったり共鳴している深い関係を持っています。
2つの天体がタッグを組むと凄まじいエネルギーが働くでしょう。

おそらく有史以来、最高にスピリチュアルな精神性が世界全体で高まっているという事には違いないと思います。悪く言えばオカルトや危ない新宗教が支配するような世界にならないとも限りませんが。。。




ホルスト　冥王星　再生する者

ホルストの組曲「惑星」には、この曲は含まれていませんが、これは作曲当時この天体は未発見だったためです。冥王星発見後、ホルストは冥王星の作曲に取り掛かかりましたが、半ばにして亡くなったため未完成になってしまいました。しかし、のちに依頼されたイギリス人作曲家が引き継いで作曲したとの事です。
まさに死と再生を象徴しているようで、興味深いですね。

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コメント 6

お久し振りです。

＞個人よりも大きな国家や社会という集団に同化

って、それって「全体主義」の世の中が来ると言うことでしょうか？
個人主義の今の世の中もかなり行き詰まって来たけれど、全体主義になってしまうのはかなり危険な世の中のなってしまうのでは…。
それとも「歴史は繰り返す」なのでしょうか？
とても恐ろしい気持ちになってしまいました。
by 比翼　絲 (2011-05-11 20:12) 

海王星の集団催眠っていう言葉がひっかかりました。
その言葉、すごく色んな場面に当てはまりますよね。
ある世代や時代では当たり前の感覚も、他の人から見たら全然間違ってると感じる事もあるし、今の世の中が個人主義に傾倒してるのも、ある意味そういった集団催眠で世の中が一つの勢力に傾いてしまうのを潜在的に恐れてる、みたいな部分もあると思うんです。
私自身、自分の考えや思いにGOサインが出せないのもそれが果たして本当に自分の価値観から来るものなのか、それとも知らない間に世の中の価値観に染まってるのか。。。って感じる事が多いからというのもあるんですが＾＾；
そういう世の中の流れみたいなものには海王星の影響が大きいのでしょうか？
by マイン (2011-05-12 12:29) 

絲さん、こんにちは！
恐ろしい気持ちにさせてしまって申し訳ありません。
こうなると断言しているという訳ではありません・・・
未来の話なのでその頃の状況は分からないですが、私はこのように読めるのだけど、と言いたかっただけです＾＾；
蟹座は狭い所では家族、家庭を表しますが、広げていくと民族や国家、同じルーツを共有する集合体、心を同じくする共同体でもあります。
蟹座は集団意識ですので、常に集団を統合させたいというエネルギーを持っています。
それぞれの独立を認め合うのではなく、強い集団が小さい集団を滅ぼして吸収していくことで、大きな強い集団を作り上げようとするのです。
まだ発見はされていませんでしたが、冥王星が蟹座にあった頃はまさに世界大戦の時代で、全体主義の空気がはびこっていました。
本格的に蟹座入りした1914年に第一次世界大戦が、抜けた1939年に第二次世界大戦が勃発したのも凄いですし、冥王星蟹座の特徴は、大きな共同体の目的のためには身を投げだせるという事です。
国のために犠牲になるという事を、この世代の人達は平気で行っていたのです。
また不正や虐殺を繰り返しても国のためには正義だ、といって疑いません。
そして多くの戦死者を出し、犠牲となった家族は大きな悲しみにくれました。
冥王星が蟹座にい続ければ侵略行動がおさまらず、世界は一つの巨大国家になっていたかも知れないという事です。
これが蟹座の恐ろしい一面なのです。
その蟹座に海王星がやってきます。
忘我、トランス状態を作り出すこの天体は魂レベルまで影響を与えますので、危険な蟹座的共同体を理想としなければ・・・と思っています。
良い意味で働けば、世界中の人々が家族の様に仲良く、という風だと思うのですが、春分点冥王星と、配置としては一番困難なスクエアなのがとても気になるんです。
冥王星の荒っぽい衝動はどのように働き掛けるのか、これは何とも言えません。
しかしどのようなハードアスペクトも使いようですので、個人のチャートと同じく、ただ恐れているだけではいけないと思います。
高い精神性を持ってすれば混乱もなく世界の国々の国境という概念が外されて来る、という風ですし、人々が利己的であれば、例えば異宗教者を征服しようとするなど、とてつもない混乱が起きる事もあるかもしれない、という事です。
しかし昔の様な全体主義、帝国主義に戻るほど、人類は愚かではないと思います。
インターネットなどの普及により、世界の人達の自由な声、霊的にもレベル的にも精神性の優れた人達の声も広められるのですから。。。
これは私の一意見として読んで頂ければありがたいです。
by ままみ (2011-05-12 13:44) 

マインさん、こんにちは！
＜今の世の中が個人主義に傾倒してるのも、ある意味そういった集団催眠で世の中が一つの勢力に傾いてしまうのを潜在的に恐れてる、みたいな部分もあると思うんです。＞
なるほどです。。
しかしその個人主義さえも、今年まで水瓶座に長期間居続けた海王星がもたらした影響なのかも知れません。。
深層的な部分に働き掛けるのは、やはり３つのトランスサタニアンです。
天王星は7年で１サインを通過、世間の流行と同じくらいのスパンで、知らない間に流行に踊らされていた流されていた、という経験で過ぎ去ってしまえば残りませんし軽い方なのです。
しかし海王星と冥王星は無自覚であり強制力もあります。
上のコメントにも書きましたが、影響を受けた世代の人達は何の不思議もなく当たり前の事として行えるのです。

＜果たして本当に自分の価値観から来るものなのか、それとも知らない間に世の中の価値観に染まってるのか。。＞
今、世の中で常識と思われている事や、当たり前として行っている事は、個人の考えももちろんあると思いますが、共通した普遍的な概念は天体の影響に支配されているとも言えます。
世代的な行動特性を見ても、考え方の違いは親と子などでもよくありますね。
古い世代では常識であっても、世の中が進むとヘンだったりするのも、こういった天体の影響が大きいと思っています。
by ままみ (2011-05-12 14:19) 

nice!ありがとうございました。
by yu-papa (2011-05-13 15:35) 

yu-papaさん、こちらこそいつもありがとうございます！
by ままみ (2011-05-13 18:51)